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「オーナー目線」の新制度拡充の10年に 三好不動産


週刊経済2021年8月3日発行

三好社長「表紙の人」インタビュー抜粋

不動産賃貸管理大手の㈱三好不動産(福岡市中央区今川)の三好修社長は本誌「表紙の人」のインタビューに応え、創立70周年を迎えた抱負や今後の10年を見据えた戦略などを語った。以下、インタビューを抜粋。
―創立70周年の節目を迎えた。
三好 「よくここまで来ることができたな」というのが率直な感想。経営陣の親族が相次ぎ倒れた中で42歳で社長に就任してから、会社機能の統合・再編や借金の返済に腐心し、さまざまな事業領域の拡大などに挑戦し続けてようやく経営基盤と財務基盤が整った段階で70周年を迎えることができた。これからは満を持して「攻めの戦略」を打ち出していきたい。
―現在の管理戸数は。
三好 約3万8700戸で、ここ1年は1500戸ほど伸びて好調。コロナ禍の悪影響もほとんど感じられない。ただ、10年前に目標とした「4万戸」にはわずかに届いていない。
―コロナ対策や新様式に対応した職場の見直しを進めている。
三好 「働き方」を見直す好機だと考えている。5月には天神の事務所を改装し、フリーアドレスを導入した新オフィス「天神パーチ」をオープンした。今後は香椎や吉塚にオープンする新事務所でも導入していくつもり。また、DX推進にも積極的に取り組んでおり、昨年から独自の入居者アプリとオーナーWEBの運用を開始している。
―LGBT支援サービスも展開している。
三好 同性カップルで部屋探しをする際はトラブルが多いので、当社が間に入ってオーナー等と交渉する役割を担っており、これまで累計で100組の契約実績がある。4月からは楽天銀行と提携し、LGBT住宅ローンの提供も始めている。
―80周年に向けての戦略は。
三好 「オーナー目線」に立った新制度を拡充していく10年にしたい。すでに不動産信託会社の新設や長期修繕計画経費化を国に要望するなど、オーナーの「痒いところに手が届く」新制度の構想がいくつも動き始めている。財務基盤が整ってきた今だからこそ、惜しまず経営資源を投下していく。