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「アジアのリーダー都市へ」成長路線を継続 高島宗一郎・福岡市長


3期目スタート

福岡市の高島宗一郎市長は、ふくおか経済新年号インタビューに応じ、「“都市の成長”と“生活の質の好循環”が着実に回り始めている。今の成長の勢いを止めないことが大切」と強調、主要政策の天神ビッグバンなどをさらに前進させる決意を述べた。
―3期目の抱負は。
高島 史上最多の得票をいただくことができた。「これまで続けてきたことを継続していけ」というエールと受け止めている。現在の福岡市政を継続していくこと、多くの市民の皆さんと作ったマスタープランを着実に進め、目指す都市像として掲げている「人と環境と都市の活力の調和がとれたアジアのリーダー都市」の実現を目指す。
―天神ビッグバンについて。
高島 旧大名小跡地の活用事業者が決定し、「ザ・リッツ・カールトン」が入る地上24階建ての複合ビルを開発する計画が進んでいる。福ビル地区では、福岡ビル・天神コアビルの建て替え計画がスタートした。天神2丁目南ブロックなど、他のエリアでもビル建て替えに向けた動きがあるが、2019年夏にはイオンショッパーズ福岡店に新たなオフィススペースが生まれ、建て替え時のオフィス一時移転先が確保されることになった。建て替えに向けた動きが加速することを期待したい。
―ウォーターフロント地区も動き始めている。
高島 18年9月に中央ふ頭西側延伸岸壁部分の供用開始により、世界最大の22万トン級の着岸が可能となったほか、マリンメッセ福岡の南側に整備する新たな展示場施設もPFI事業が決定した。今後、クルーズターミナルなどの整備をはじめ、サンパレスを継承するウォーターフロントホールの整備を進めていく。整備にあたっては、財政負担を軽減し、民間ノウハウを最大限活用していきたい。
―選挙公約では博多駅とウォーターフロント地区を結ぶ新交通体系としてロープウェーの導入を訴えたが。
高島 新たな交通システムについて、1年以上前から議論をしている。今回、選挙公約に盛り込んだことで、多くの市民に構想を知ってほしい。私としては、輸送力やコスト、景観の面からロープウェーが優れていると考えている。今後、導入の目的や、さまざまな交通システムの中で比較検討し、議論の状況を丁寧に説明しながら、議論を進めていきたい。
―スタートアップ支援について。
高島 キーワードは「グローバル」と「スケールアップ」。現在、海外10ヵ国、14地域の支援拠点とMOUを締結して連携を深めている。各地のスタートアップイベントに福岡のスタートアップ企業が出展できるよう市としても支援していきたい。スタートアップに関するさまざまな機能が集積した福岡グロースネクストにはオープンから約1年半で入居する24社に71億円の投資が集まっている。既存企業とのマッチングなどを行い、新たなビジネスの創出も支援している。

2018年12月26日発行