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県全体の地価動向、「実感」の上昇感に落ち着き 県不動産鑑定士協会調べ


第10回不動産市況DI調査

福岡県不動産鑑定士協会(井上真輔会長)が2月27日に発表した第10回福岡県不動産市況DI調査によると 県全体の地価動向は実感値で昨年7月の第9回調査時に比べて6・7ポイント減の21・4と前回調査時に続いて、上昇感に落ち着きが見られていることが分かった。
調査は2015(平成27)年以来、1月と7月に現状の「実感」と半年後の見通しを「予測」に分けて実施している。実感では県内全体の地価動向が調査開始以来、プラス基調で続いてきたが、前回の調査に続き2期連続で上昇感に落ち着きが見られている。主要都市別では全体のけん引役を果たしてきた福岡市が10・8ポイント減の41・5、北九州市が6・1ポイント減の4・2、前回マイナスだった久留米市は12・7ポイント増の7。地域別では福岡が9・7ポイント減の42、北九州が4・2ポイント減の4・7だった一方、筑豊は27・1ポイント減のマイナス42・1、筑後は18・3ポイント増だったものの、マイナス6と県内でも人口集積の高い福岡、北九州と筑豊、筑後で明暗が分かれた。
住宅地と商業地を分けた実感では、商業地は県全体で1・3ポイント減の26・4、主要都市別では福岡市が4・3ポイント減の51・1、北九州市が5・5ポイント増の10・7、前回はマイナス5・9だった久留米市は10・9ポイント増の5とプラスに転じた。地域別では福岡が3・5ポイント減の50、北九州が3・1ポイント増の8・7とプラスだったが、筑豊、筑後は依然としてマイナス。筑豊は21・3ポイント減のマイナス58・8とマイナス幅が拡大、筑後は18・3ポイント増のマイナス6・7とマイナス幅が縮小した結果となった。また、住宅地では県全体で11・4ポイント減の17。都市別では福岡市が16・5ポイント減の32・9、北九州市は16・3ポイント減のマイナス1・6、久留米市は14・3ポイント増の8・7。地域別では福岡が15・2ポイント減の34・8、北九州が10・3ポイント減の1・3、筑豊は27・1ポイント減のマイナス42・1、筑後は11ポイント増のマイナス6だった。
今後、半年間の見通しとなる予測では、地価動向が県全体で7・3ポイント減のマイナス1・2。都市別では福岡市が10・7ポイント減の7・4とプラスの一方、北九州市が1・6ポイント減のマイナス0・8、久留米市は8・9ポイント減の±0。地域別では福岡が9・6ポイント減の8・1、北九州が0・1ポイント減のマイナス2・6、筑豊が30・6ポイント減のマイナス52・8、筑後は1・9ポイント増のマイナス15・3。用途別では県全体で商業地が4・8ポイント減の4・2とプラスを維持するものの、住宅地は前回の3・5から9・6ポイント減のマイナス6・1とプラスからマイナスに転じることになる。今回の有効回答数は355件で回数率は5・9%。

2020年3月10日発行