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12月期は増収増益見込み、来年はリート上場も視野に 篠原英明㈱シノケングループ社長CEO
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週刊経済2023年12月26日発行号
―昨年の売上高は1045億2500万円だったが、今年12月期の業績見通しは。
篠原 売上高、利益ともに昨年より良くなる見通しで、増収増益の見込み。売上高は1050億円程度になると予想している。
―主力の不動産セールスは。
篠原 少し余裕を持たせた着地になりそうだが、前期を上回りそう。特に開発を強化しているわけではないが、ニーズが底堅く、問い合わせや成約も増えている。建築費が上昇し、売値も上がっているが、家賃もこれから上がってくる見通しで、利回りも追いついてくるものと想定している。
―管理などの不動産サービス事業は。管理戸数も増えているが。
篠原 不動産サービスの管理料、ガス・電力といったエネルギー販売、保証業務はベースの管理戸数が増えることで積み上がる。ベースが大きくなってもそれに比例して間接費が増えるわけではなく、利益率も上がっている。
―ゼネコン事業は
篠原 案件は多くあるが、現場監督を配置しないと工事ができないので急激には売り上げは伸びない。一方では工事原価が上がっていることから利益率は低下しており、利益も多少減少するかもしれない。10年前から毎年新卒を採用し、その中から現場監督等が育ってきており、受注できるキャパシティも次第に広がっていくものと考えている。
―介護などのライフケア事業は。
篠原 介護も伸びている。介護業界は人材の確保が一番のネックだが、2年前からインドネシアで育成した人材を採用しており、安定的に確保できている。近く第3陣が来日し、総勢30人以上になる予定だ。
―海外事業では、今年インドネシアでのリートカンファレンス開催や日系企業初の投資アドバイザリーライセンスの取得。またオーストラリアで、阪急阪神不動産のオフィス兼商業施設取得に関してフィナンシャルアドバイザーを務めるなど、活発な動きがあった。
篠原 実績も上がっており、日系の企業からは「インドネシアの会社と業務提携したいのでアドバイザーになってほしい」、逆にインドネシアの法人からも「日系企業と取引するのでアドバイザーに」という依頼が増えている。
―新年度の見通しは。
篠原 今期よりさらに良くなるものと見込んでいる。今年はMBO後の初年度でもあり、多少心配もあったが順調に1年経過した。来年は今年の経験、実績をベースに、より一層積み上げていけると思う。
―新たな取り組みは。
篠原 リートの上場。先般、リート法人の社名もシノケンリート投資法人から、住居に特化した投資法人ということで「シノケン・レジデンシャル投資法人」に変更した。環境を見極めているが、適切なタイミングで再度上場を申請し、来年こそは上場を果たしたい。