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粕屋郡久山町の映画スタジオパーク基本構想を発表 日本トレイド 総事業費は1400億円


 アミューズメント施設企画運営の日本トレイド株式会社(福岡市博多区対馬小路、山崎和則社長)は七月二十九日、米大手映画会社パラマウント・ピクチャーズの大型テーマパーク計画で粕屋郡久山町に誘致を進めるパラマウント社のグループ会社とともに会見し、基本構想を発表した。
 テーマパークの名称は「パラマウント・ムービー・スタジオ・パーク」(仮称)。構想によると、同町山田地区の元ゴルフ場建設予定地で、敷地面積は百五十四ha。うち四十一・五haにパラマウント・ピクチャーズ配給の映画をテーマにした体験型アトラクションなどのテーマパークを整備する。二〇〇六年半ばに着工、一〇年の開業を目指す。
 パークのほかに、三つのリゾートホテル(計千八百室)、二万平方メートルの商業施設、五千席規模の野外劇場や、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)による映画技術者養成施設も建設する計画。総事業費は周辺施設を含め千四百億円を見込んでいる。年間入場者数は、開業数年後に四百七十万人、十年後には五百四十万人を見込んでいる。
 同社は今後、事業計画を詰めていくとともに、二年後をめどに事業主体となる持ち株会社を設立し、国内外企業に出資を求める方針。同社とパラマウント社が共同で、施設の設計、建設、運営に当たる。
 山崎社長は「ハリウッドエンターテイメントの知名度、ブランド力に は大きな期待ができる。また、アジアの玄関口として韓国、台湾、中国などアジア地域からの観光客誘致にも貢献したい」と話している。 
 同社は、NKK日本鋼管や九電工、ペプシコーラなどが出資し、九八年二月に設立。九九年一月に博多区築港本町「ベイサイドプレイス博多」内の屋内スノーボード場「ビッグエア福岡」運営を中心事業として創業し、昨年一月に同事業を新規設立した子会社株式会社ビッグエア福岡に移管した。資本金は十三億九千七百五十万円。
 山崎社長は福岡県出身、博多商業高等学校(現沖学園高校)卒、大手商社に勤めたのち、九八年同社取締役副社長、〇〇年同社代表取締役社長に就任している。

2004.8.10 発行 週刊経済より