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法人向けマルチ生成AIプラットフォームで新プラン QTnet


週刊経済2024年1月23日発行号

企業の独自データを安全活用できる機能を追加

九電グループの情報通信事業会社、㈱QTnet(同市中央区天神1丁目、小倉良夫社長)は、法人向けマルチ生成AIプラットフォーム「QT‐GenAI」でRAG(Retrieval-Augmented Generation)を用いて企業の独自データを安全に活用できる機能を追加した新プラン「スタンダードプラン」の受付を1月10日から開始した。
QT‐GenAIはグーグル社の支援のもと、生成AIのソリューション事業を展開するアンドドット㈱(東京都渋谷区、茨木雄太CEO)と共同開発したもので、マイクロソフト社のAzure OpenAIだけではなく、グーグル社が提供する日本語版PaLM2も追加し、生成AIをマルチに利用できる仕様となっているのが特長。企業単位での利用環境の構築、入力フィルタリング機能などを有し、機密性の高い環境下で安全に生成AIが利用できる。今回追加した機能は、QT‐GenAI上にアップロードした企業の独自データを生成AIモデルが参照し、企業固有の回答を生成できるもので、さらに生産性向上が期待できるという。スタンダードプランの料金は、初期費用が無料(期間限定)、基本料金が1ユーザーあたり月額3500円(50ユーザー未満の場合、基本料金は月額17万5千円)。
アンドドット社はQTnetのオープンイノベーションプログラム「TSUNAGU2020」で最優秀賞を受賞したソフトウェア開発・販売、ject㈱(東京都世田谷区)の茨木代表が、2023年6月に生成AIのソリューション事業に特化した会社として設立。企業の生成AI戦略パートナーを中心に、戦略コンサル、システム開発、研修・教育を一貫して展開する。QT‐GenAIは23年10月から福岡市と大分銀行で、生産性向上などの実証利用を開始している。