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市内ホテルのシステム導入などに助成金 福岡市


週刊経済2021年4月20日発行

デジタルキー、AI活用など高付加価値化支援

福岡市(高島宗一郎市長)は4月8日から、市内宿泊施設の設備・サービスの高付加価値化や生産性向上を支援する助成金の受け付けを開始した。対象とする期間は4月1日から来年1月31日までで、事業計画受付期間は7月30日まで。
高付加価値化の事例は、事前チェックインシステムやデジタルキーの導入、ルームサービス強化、2室をつなげるコネクティングルームへの改修など。そのほか自動消毒・清掃ロボット、AIコンシェルジュ、キャッシュレス、案内用デジタルサイネージの導入などの生産性向上の取り組みも支援する。必要な費用の5分の4を1事業者あたり5施設まで支援し、客室数30室以下の施設は25万円、31室~100室は50万円、101室~200室は100万円、201室以上は150万円を上限とする。申請は市のホームページからのオンライン、郵送で受け付ける。
高付加価値化のモデルとして、事前チェックインシステムのデモンストレーションを実施したホテルエクレール博多(同市博多区須崎町)の永安重喜支配人は「昨年11月に実証実験で事前チェックインシステムを導入したところ、受け付けでの業務負担が軽減でき、朝食のルームサービスなど新たなサービスにスタッフを充てることができた。本格導入に向けて準備を進めていきたい」、市経済観光文化局は「コロナ禍で必須となっている感染対策などの安全・安心の取り組みを、ワンランク上に引き上げることが目的。ポストコロナを見据えた効率化・生産性向上を支援し、市内ホテルのサービス向上につながれば」と話している。