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売上高は9・3%減の114億6400万円 日本タングステン3月期


週刊経済2024年6月12日発行号

今期増収増益予想

タングステン、モリブデンメーカーの日本タングステン㈱(福岡市博多区美野島1丁目、後藤信志社長)の2024年3月期連結決算は、売上高が前期比9・3%減の114億6400万円、経常利益が36%減の7億8600万円で減収減益だった。純利益は31・3%減の5億2700万円。
衛生用品機器・医療用部品市場は、東南アジア地域向けの在庫調整が解消したことや北米地域での好調な需要を受けて、医療関連カテーテル用タングステンワイヤーや衛生用品製造設備部品が上昇基調だったものの、半導体・電子部品市場において、データセンターなどで使用される大容量HDD(ハードディスクドライブ)が需要一服による在庫調整を受けて大幅な減収となった。
損益面は円安に伴う海外の連結子会社の増収効果があったが、注力商品の売り上げ減少に加え、賃上げに伴う固定労務費の増加など減価償却費の増加で営業利益は前期比48・6%減の4億7600万円だった。
注力商品の販売強化と開発品の事業化を進め、今期売上高は4・7%増の120億円、経常利益は1・8%増の8億円、純利益は6・2%増の5億6000万円の増収増益を見込む。