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売上高は10・8%増の100億9600万円 ピエトロ


週刊経済2024年6月5日発行号

営業改革と価格改定奏功し増収減益

食品製造・販売やレストラン・物販店舗事業を展開する㈱ピエトロ(福岡市中央区天神3丁目、高橋泰行社長)の2024年3月期連結決算は、売上高が前期比10・8%増の100億9600万円、営業利益が2億1800万円(前期は7500万円の損失)、経常利益が2億100万円(前期は8100万円の損失)と増収増益となり黒字転換した。
商品事業ではブランドの強みを生かした営業改革に取り組んだことに加え、前期に行った価格改定が奏功し増収となったほか、店舗事業では顧客満足を追求した施策や新規出店効果で大幅な増収となった。グループ全体で9億8800万円の増収となり、日清オイリオグループからの受託事業があった2012年3月期以来、再び100億円を突破した。利益面では、商品事業において原材料や資材価格などの高騰の影響を受けたものの、価格改定の効果や製造原価低減に努めたことに加え、店舗事業では既存店売上高の回復と利益構造改革による利益率の改善、新規店舗の好調などが後押し再黒字化を達成した。当期純利益も1億900万円(前期は3億9900万円の損失)となり黒字化した。
セグメント別では、商品事業では節約志向が高まるも、成長カテゴリーの冷凍食品とスープが好調に推移し、売上高が前期比3・3%増の60億6900万円。この増収に加え価格改定効果と収益性改善で営業利益が8・0%増の16億5600万円となり増収増益だった。店舗事業は既存店の顧客数増と顧客単価上昇に新店効果も加わり、売上高が25・4%増の38億5900万円と大幅な増収。この増収と利益構造改革で営業利益が2400万円(前期は1億1900万円の損失)となり5期ぶりに黒字化した。その他(本社ビルの賃貸等)事業は、売上高が6・6%増の1億6700万円、営業利益が20・7%増の8000万円と増収増益だった。
今期は価値訴求を継続し全カテゴリーの成長による増収と生産性向上など収益性改善による増益を目指し、売上高が8・4%増の109億4400万円、営業利益が83・1%増の4億円、経常利益が45・7%増の2億9400万円、当期純利益が12・1%増の1億2300万円の増収増益を予想している。