INTERVIEW
- 航空会社
「他社がやらないことにチャレンジする」 北九州発東京行き早朝便で靴磨きサービス スターフライヤー
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2期連続で増収増益を達成した地元航空会社・㈱スターフライヤー(北九州市小倉南区)。7月に北九州―那覇線を新規就航するほか、来年には国際線の再参入を目指すなど路線拡充や収益基盤の拡大に向け、攻めの展開を本格化させている。(5月11日取材)
2期連続で増収増益を達成した地元航空会社・㈱スターフライヤー(北九州市小倉南区)。7月に北九州―那覇線を新規就航するほか、来年には国際線の再参入を目指すなど路線拡充や収益基盤の拡大に向け、攻めの展開を本格化させている。(5月11日取材)
―社長自ら北九州空港で靴磨きサービスを実施されましたね。
松石 「社長が靴磨きするなんて…」という声もありましたが、お客さまに対する感謝の気持ちを靴磨きというサービスで体現したものです。北九州発東京行きの早朝便は、ビジネス利用のお客さまが多く、磨かれた靴を履き、気持ちよく出発していただきたいとの思いで実施しました。靴磨きをすることで、お客さまと直接触れ合う機会ができたほか、社員とともに実施することで強い連帯感が生まれるなどいろんなメリットが得られた点は良かったですね。靴磨き以外でもいろんなことにチャレンジしてきました。
―就航10周年記念イベントを振り返って。
松石 初日の出フライト、格納庫を一般開放したイベント、黒をドレスコードにしたBLACK FAN PARTYなどいろんな取り組みを展開しました。社員のアイデアによるものです。私自身、「失敗を恐れずにどんどんやれ、失敗したら次を考えればいいじゃないか」との思いで、上がってくる企画書にゴーサインを出していました。
―イベントだけでなく、通常の機内サービスにも独自のスタイルを貫かれていますね。例を挙げると離陸前の機内安全ビデオなどオリジナル感いっぱいです。
松石 機内安全ビデオですが、黒を基調にしたスタイリッシュなイメージを幅広く定着させるため、ジャズラウンジをキャビンに見立てたのは当社ならではの取り組みです。「何も安全ビデオまで…」と思われるかもしれません。他社ではアイデアは出ても、具体化されることは少ないと思います。だからこそ、私たちが取り組むのです。
よく社員に言っているのは、3~4つの施策で収入を増やすという甘い考えは捨てろと。100本でも1000本でも集客につながる企画やアイデアを自分たちの引き出しにしまっておけと。100本のうち、1本の企画が失敗に終わっても、それは全体のたかだか1%に過ぎませんから。他社がやらないことにチャレンジすることが“らしさの追求”につながると強く思います。
―広報戦略にソーシャルネットワーク(SNS)を積極的に活用されています。
松石 出たがりではありませんが、よく借り出されます(笑い)。インタビューの前も、フェイスブックに投稿される内容の撮影を行っていました。広告宣伝費にあまりお金をかけられない現状からすれば、SNSによる情報発信は、メディアの皆さんによる取材同様、大きな成果を発揮できると確信しています。当社のフェイスブックでは、通常のキャンペーンやイベントのほか、航空業界や当社をより身近に感じていただけるよう、いろんな話題を投稿しています。
インタビューはふくおか経済17年5月号(5/1発行)の記事を抜粋したものです。本誌では決算の好調要因や今後の戦略などについて、詳細を掲載していますので、ぜひ御覧ください。