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新出光


出光 泰典

㈱新出光 社長兼グループCEO

いでみつ・やすのり/福岡市出身。1962年10月14日生まれの60歳。県立修猷館高校―九州大学経済学部卒。㈱埼玉銀行(現㈱りそな銀行)を経て、92年㈱新出光入社。取締役、常務などを経て2011年6月5代目社長に就任。18年4月グループCEOを兼務。16年6月から全石連の副会長を務め、石油販売業界の健全発展にも尽力。趣味はジャズ鑑賞、格闘技観戦、スパイスカレー作り
(写真)今年1月に本社ビル全フロアのリノベーションが完了。写真の1階受付カウンターは、新出光不動産が所有する熊本県八代市の山林から百年杉の間伐材を使用し、福岡の伝統工芸品「大川組子」として造作

6つの事業それぞれで新たな成長ステージへ

石油、自動車、電力、オフィス、食と暮らし、不動産の6事業で成長を図る㈱新出光は、今年度から新中期経営計画『Innovation99』を始動した。出光泰典社長は「新型コロナなどの影響を受けた事業の構造改革を進めるとともに、これまで旗を上げてきた6事業において中長期的な目線で『改革・革新』を実行し、成果を結実させる3年にしたい」と展望する。
特に成長戦略を加速する自動車事業では、今年4月に新規事業創出を推進する専門部署『MFI推進室』を設置。「脱炭素の流れが加速する中、2040年にはSSでの燃料販売が7割減少するという前提のもと、それでもSSがインフラとして成り立つべく自動車事業の裾野を拡大する」と、年内にもEVカーシェア事業やEVスクーターシェアリング事業を開始する計画だ。
一方、電力事業では実績が増す初期費用や維持管理費不要の太陽光自家消費システム事業に積極投資。M&Aで宅配ピザ運営会社が加わった食と暮らし事業をはじめ、6つの事業それぞれで新たな成長ステージへと突入する。「2026年3月の創業100周年に向け、イデックスグループの組織形態などの検討にも着手したい」と語る出光社長。その視線の先には、時代に沿った新たな企業グループ像を思い描く。

DATA
所在地/〒812-0036 福岡市博多区上呉服町1-10
TEL/092-291-4131
創業/1926年3月
設立/1955年3月
資本金/1億円
事業/石油製品の販売
従業員/371人
売上高/2,241億円(2022年3月期)
出先/(支店)九州、厳原、東京、名古屋、大阪、広島 (SS)304カ所(直営17、グループ117、特約店170)
関連会社/㈱イデックスオート・ジャパン、㈱イデックスリテール福岡、㈱イデックスビジネスサービス などイデックスグループ17社

https://www.idex.co.jp

(ふくおか経済2022年11月号FACE)