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ふくおか経済EX 2018

JA三井リース九州(株)


4月1日付で社名変更、これまで以上の信頼を

この4月、社名を変更したJA三井リース九州㈱。昨年10月に親会社であるJA三井リース㈱の100%子会社になったことでグループとしての一体感を打ち出すとともに、九州に根差したリース会社として一層のプレゼンス向上と事業成長を目指す。

広い分野・商流、新たな顧客の開拓に挑む

今年4月1日付で㈱西日本総合リースから社名変更をしたJA三井リース九州㈱。昨年10月、親会社であるJA三井リース㈱(東京都中央区、古谷周三社長)の100%子会社となったことで、社名を変更してグループとしての一体感を高めるとともに、九州に根差したリース会社として一層のプレゼンス向上と事業成長を目指す。小野武彦社長は「まずは既存のお客さまを大切にして丁寧な対応、サービスを提供していく。もちろん、これまでの社名にも愛着があるが、新社名への変更を機に、より広い分野・商流、新たなお客さまの開拓にも挑んでいきたい」と抱負を語る。
同社は1982年にセントラルファイナンス、東海銀行(現三菱東京UFJ銀行)、西日本銀行(現西日本シティ銀行)を主な株主に割賦販売の㈱セントラルファイナンス西日本として設立した。資本金は7億5,000万円。2002年に三井リース事業㈱の全額出資会社となり、翌年に西日本銀行、西日本信用保証㈱との戦略的パートナーシップ協定に基づき株式を一部譲渡。2008年には親会社の三井リース事業が協同リース㈱との経営統合でJA三井リースとなり、JA三井リースグループとなった。商社系リース会社のノウハウと地方銀行関連という地域に密接した事業基盤の融合で成長してきたが今回、JA三井リースの100%子会社となったことで、九州のみならず全国、さらには海外ネットワークを活用して顧客の事業展開をサポートする体制を強化する。
北部九州を主要エリアに取引先は4,500社を数え、建設機械や工作機械、トラック、商業設備、医療機器などの動産のほか、不動産では土地・建物の賃貸、ファイナンスを手がける総合リース業として、九州トップクラスの営業収益、営業資産(賃貸資産)を誇る。また事業スキームも多岐にわたる。高度物流社会におけるトラック等車両購入のファイナンスに補助金・助成金等を組み合わせたスキームの提供、熊本地震や九州北部豪雨における早期の災害復興活動で活躍する建設機械のファイナンス、オペレーティングリーススキーム活用、消費者ニーズ、不動産オーナニーズに合わせた新たな商業施設を展開、拡大中である。

本社が入居する博多座・西銀ビル

リース、金融の枠組みを超えた新たなビジネスを創出

小野社長はJA三井リース㈱九州本部長を経て2009年から4年間、社長を務めた。その後、親会社に戻り、昨年6月に再び社長に就任。「九州本部長時代も含め、5年間を福岡で過ごしたことで人脈もあり、気心の知れた人も多い。相変わらず活気があり、魅力的で発展が期待できるエリア」と手応えを感じる。
企業が発展・成長していく中で『リースの活用』は不可欠であり、様々なメリットも兼ね備える。事務の省力化・効率化はもちろん、財務的にも設備投資に対する現在のリース料率は銀行融資と比較しても大きく見劣りすることはなく、むしろ動産保険他のサービスを加味すればリースによる調達の方がメリットが出ることさえある。「グループの経営理念はReal,Challenge.Real,Change。お客さまとの丁寧な対話を通じてリース、金融の枠組みを超えた新たなビジネス、事業の創出に取り組んでいきたい」と意欲を示す。

小野 武彦 社長
おの・たけひこ/1960年2月21日生まれの58歳。大阪府高槻市出身。同志社大学商学部卒。1982年に三井リース事業㈱入社。2008年JA三井リース㈱九州本部長。09年西日本総合リース社長。13年JA三井リース執行役員機械本部長、15年同関西・中四国営業本部長、昨年6月に西日本総合リース社長

 

企業DATA
所在地/〒812-0027福岡市博多区下川端町2-1博多座・西銀ビル
TEL/092-263-1300㈹
FAX/092-263-1320
設立/1982年7月
資本金/7億5,000万円
事業内容/総合リース業
営業収益/200億円
従業員/約70人(17年3月現在)
出先/北九州、久留米、大分、熊本
URL/http://www.jamitsuilease-kyushu.co.jp

(ふくおか経済EX2018年)