FEATURE

ふくおか経済EX 2021

DM都市開発(株)


楽天グループとタイアップし、九州初の宿泊施設を開業

(写真左上)4月1日に開業した宿泊施設「Rakuten STAY福岡薬院」(中央区白金2丁目)
(右上)関連会社のDMクリエイト㈱が設計監理した、ホテル・トリフィート博多祇園(博多区冷泉町)
(左下)「Rakuten STAY福岡薬院」の2階から5階(全8室)は、日本初の楽天パンダルーム
(右下)階高を3.5メートルに設定。洋風タイプのバンクベッドを用意している

この4月、楽天グループの民泊事業会社・楽天LIFULL STAY㈱(東京都)とタイアップした宿泊施設「Rakuten STAY福岡薬院」(中央区白金2丁目)が誕生した。建物は12階建てで延べ床面積806㎡。客室は全22室で構成しており、2階から5階の全8室は、部屋の壁に公式キャラクターの楽天パンダをあしらった客室・楽天パンダルームとして日本初の貸し出しをする。施設のコンセプトは〝非日常感を体感できる洋風の雰囲気〟を演出。西欧のホテルを意識したガラス張りのシャワールームを取り入れ、6階から12階の客室では階高を3・5メートルに設定し、洋風タイプの2段ベッドを備えた。「宿泊施設ブランドのRakuten STAYを採用した九州初の取り組み」とし、7月には博多区上呉服町で2棟目を開業する方針だ。
その一方で近年、九州初の取り組みとして保護猫シェルタ―付の2階建てゲストハウス「ねこ蔵 ホステル」(博多区千代4丁目)の運営を通してソーシャルビジネスを確立。1階の飲食店とゲストハウスの宿泊代をシェルター運営費に充当しているそうだ。昨年11月にはリニューアルオープンした「ねこ蔵」。1階の店名を「日本酒バー 夜茶蔵(よざくら)」から洋食店「洋亭 夜茶蔵」に変更し、今後の店舗運営に弾みをつけたい考え。2階は客室5部屋のうち、2段ベッドを置くドミトリータイプの2部屋を、アメニティグッズを充実させた個室タイプに変更した。「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、宿泊客同士の接触機会を減らした客室づくりを実現できた」と森社長。キッチンスペースを新設するなど、利用客目線のサービス提供に努めていく。同ビジネスの発起人・森信子さんは「20代から保護猫活動の取り組みを続けている経験や、関連会社で建築業や飲食業を手掛けている当社の強みを生かし、国内外からの旅行客が集う宿泊施設が最適と考えた。この場をきっかけに、保護猫活動や保護猫の現状について知ってほしい」と熱い思いを語る。

森 弘晴 社長
もり・ひろはる/富山県富山市出身。1962年9月生まれの58歳。東京理科大学大学院建築学修士課程修了。資格は一級建築士、宅建士

 

【DATA】
所在地/〒810-0041 福岡市中央区大名2-9-34 アクシブ天神4F
TEL/092-771-5556
FAX/092-771-5502
設立/2014年6月
資本金/1,080万円
事業内容/不動産開発、土地・建物の有効活用に関するコンサルティング、ホステルの保有・運営
年商/8億8580万円(21年3月期見込み)
従業員/1人、監査役1人
関連会社/DMクリエイト㈱、㈱かぐら
URL/http://www.dm-groups.co.jp/dm-toshi/

(ふくおか経済EX2021年)