FEATURE

ふくおか経済EX 2017

(株)ウチヤマホールディングス


事業領域を拡大し、継続的な企業価値向上と社会貢献図る

東証1部上場の㈱ウチヤマホールディングスは、「成長戦略」をテーマに掲げた中期計画2期目を迎えた。成長の原動力として飛躍する介護事業と、安定収益でグループを支えるカラオケ、飲食事業。その3つの事業のバランスを重視した経営と社会貢献活動で、さらなる企業価値の向上に励んでいる。

経営資源を集中し、事業拡大を図るさわやか倶楽部

介護付き有料老人ホームなどを全国で81カ所151事業所を展開する㈱さわやか倶楽部(内山文治社長)。高齢化による介護サービスの需要拡大を背景に、グループの経営資源を集中させて、施設開設や新規事業、M&Aなどを促進している。

昨年9月には、訪問看護事業に参入し、北九州市八幡西区に1拠点目を開設。3月には福岡市博多区の運営施設内で「さわやか訪問看護ステーション福岡」を新設するなど、既存施設との相乗効果に期待がかかる。

また、2015年から新規事業として取り組む障がい児通所支援事業放課後等デイサービス「さわやか愛の家」。昨年末には、県外初の施設を岡山市で開くなど、北九州市を中心に8カ所まで拡大。今後も、年間10施設の新設を計画しており、展開のスピードアップを図っていく。

そのほか、介護サービスの品質向上を図るため、施設入居者の徘徊を未然に防ぐ、見守り支援システムを北九州市内の24施設に導入。それに加え、Bluetooth内蔵の見守りタグとタグを装着できる専用の介護靴100セットを、同市内在住の高齢者に無償配布するなど、地域社会への貢献にも寄与している。

さらに今後は、公募案件への応募強化、低料金施設の展開、産学官連携による新たな介護サービスの研究、開発にも携わっていく見込みだ。

北九州市小倉北区に開所した「さわやか愛の家 あだち弐番館」

既存店リニューアルや業態転換で時代のニーズを掴むボナー

全国でカラオケ&レストラン「コロッケ倶楽部」を97店舗、飲食店を26店舗運営する㈱ボナー(歌野繁美社長)。店舗リニューアルや、既存店舗と相乗効果が期待できる大都市圏へのドミナント出店を進め、安定的な成長を遂げている。

昨年12月には、東京・浜松町にサントリー酒類㈱と共同企画・開発した新業態「大衆炉端 フジヤマ桜」をオープン。日本らしい店名や、炉端焼きを前面に打ち出すことで、近年増加するインバウンド需要の獲得を狙う。今年5月には北九州市小倉北区でハイボール専門店の出店を予定するなど、立地や需要に合わせた出店や業態転換を積極的に推し進めていく。

一方、タイ・バンコク市内で3店舗運営する和食専門店は、九州の名物料理やマグロの解体ショーが評判で、現地客が増加。東南アジアでのさらなる多店舗展開も視野に入る。

業界シェア5位以内、連結売上高1000億円目指す長期ビジョン

「成長戦略」をテーマに掲げた中期計画が2期目を迎えるウチヤマホールディングス。成長の原動力となっているさわやか倶楽部、安定収益を生むボナーを軸に、将来的な業界シェア5位以内、連結売上高1,000億円、営業利益100億円達成を目指し、今期は体制の礎づくりに励む。それに加え、被災者支援などの社会貢献活動にも積極的に取り組む構えだ。

「社内教育システムの充実による社会性の高い人材の育成や、ガバナンス体制を強化し、継続的な企業価値の向上と社会貢献に努めたい」と意気込む内山文治社長。「慈愛の心」「尊厳を守る」「お客様第一主義」の基本理念のもと、さらなる社業発展に向け、挑戦を続ける。

訪問看護ステーション福岡を支えるスタッフ一同

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内山社長の読書量。月間13冊を読み、社長室にはジャンルを問わず約6,000冊の本が並ぶ

【DATA】
所在地 〒802-0044 北九州市小倉北区熊本2-10-10
TEL 093-551-0002
FAX 093-551-7577
設立 2006年10月
資本金 22億2,293万円
事業内容 介護事業、カラオケ事業、飲食事業ほか
年商 256億1,800万円
(2017年3月期見込み)
代表者 内山文治
従業員 4,405人
関連会社 ㈱ボナー(飲食・カラオケ事業、不動産事業)/㈱さわやか倶楽部(介護事業)
URL http://www.uchiyama-gr.jp

【採用情報】
募集職種 さわやか倶楽部/介護職、看護職、サービス提供責任者、生活相談員、その他、各部門にて幹部候補を随時募集中
ボナー/飲食店、カラオケ店舗における接客サービス、調理師
応募資格 18歳以上
問合せ先 TEL 093-551-0002
担  当 川上、重住

(ふくおか経済EX 2017より)