FEATURE

ふくおか経済EX 2019

(株)インフォセンス


最先端のテクノロジー活用し、新たな顧客価値創造を目指す

ウェアラブルデバイスやIoTプラットフォームなど最先端テクノロジーを用いたソリューション製品、ビッグデータ活用に向けたデータサイエンスを本格化。昨年新設した「戦略本部」を中心に、柔軟な発想で取り組みを加速する。企業活動のデジタルトランスフォーメーション化を促進し、新たな顧客価値の創造を目指す。

ソリューション志向高め、顧客の戦略的パートナーに

「ITで創る、明日のあたりまえ」をブランドメッセージに掲げ、ITソリューションによる新たな価値の創造で成長を続けている企業がある。総合物流大手・山九グループの㈱インフォセンス。親会社の情報システム部門を母体として誕生した同社は、いま大きな転換期を迎えている。

豊富な実績を持つ物流分野のほか、統合基幹業務システム(ERP)や医療システムの開発・導入、業務コンサルティングなど、自社の強みを生かす分野に特化したサービスを展開。親会社向け中心の業務から徐々に外販比率を高め、自社製品の開発を推進している。15年にリリースした倉庫管理システム「ZIZAIA」シリーズをはじめ、メーカー機能の強化と新技術を生かした製品開発に注力する姿勢が近年の成長を支えてきた所以だ。そして現在は、よりソリューション志向を強め、付加価値の高いサービスを提供し、顧客の戦略的パートナーとなるべく、進化を遂げようとしている。

「デジタルビジネス」構築に向け、新たなトレンドを発掘

昨年4月からの3カ年第6次中期経営計画で新設した「戦略本部」。新規事業や経営戦略を検討・推進するこの部署が、今後の飛躍の鍵を握ると言っても過言ではない。堀川英治戦略本部取締役本部長は「この1年の新たなトレンドとして、『デジタルビジネス』という概念が浸透してきた。これまでさまざまな取り組みと検討を進めてきたが、目指すべきゴールのあり方はこれだと考えた」と語る。その展開の軸に据えるのは、「経営戦略プラットフォーム」。企業経営において重要な6つの“戦略情報(顧客・ターゲット、マーケティング・営業、商材、技術・品質、編成・パートナー、人財育成)”と“業績情報(管理会計)”をデジタル化。それらの情報をビッグデータとして一元管理し、かつBI・AIによるインテリジェンス化を促進する。経営判断に不可欠な情報を、必要な粒度で必要な時に提供するサービスだ。「若手中堅層を中心に研究開発(データサイエンス)を進めている。ウェアラブルデバイスやVR、MRなどの仮想化技術を取り込んだ製品の活用など新しい潮流の発掘、検証に力を入れていく」と力を込める堀川取締役。今後は「デジタルビジネス・テクノロジープラットフォーム」として、この経営戦略プラットフォームとIoTソリューションやWebプラットフォームといった新規商材・サービス、既存のZIZAIAなどを連携し、データ可視化・分析も含んだトータルデジタルソリューションを提供する考え。「企業活動のデジタルトランスフォーメーション化を促進し、新たな顧客価値創造を目指す」と攻めの姿勢で挑む。

求めるのは“尖った人財”

同社では、若手でもどんどん新しいプロジェクトに抜擢される。先を見据えた柔軟な発想や取り組みが成長につながるという考えだ。今年度からは公募制も採り入れ、素養ややる気を持った人財を募集していく方針という。「ゼネラリストではなくスペシャリスト。新しいものを企画し、考えていく意欲と積極性を持った“尖った人財”を求めていく」と意気込む。「システムインテグレーターからソリューションインテグレーターへ」をスローガンに、さらなる高みを目指す同社の挑戦はこれからも続く。

堀川 英治 戦略本部取締役本部長

 

【DATA】
所在地/(福岡本社)〒812-0039 福岡市博多区冷泉町2-1 博多祇園M-SQUARE8F
(東京本社)〒104-0054 東京都中央区勝どき6-5-23 山九ビル
TEL/092-283-3901
FAX/092-283-3904
設立/1989年4月
資本金/1億円
事業内容/システムコンサルティング・ 開発、ネットワークインフラ設計・構築
年商/76億円(2019年3月期見 込み)
代表者/久保満 代表取締役社長 江藤英一 代表取締役副社長
従業員/402人
関連会社/(親会社)山九㈱
URL/https://www.info-sense.co.jp/

採用情報
募集職種/システムエンジニア(開発系・インフラ系)、営業職
応募資格/専門、高専、大学、大学院2020年卒業見込み(全学部全学科)
採用実績/19年度16人
問合せ先/TEL. 092-283-3901
担当/太田美里

(ふくおか経済EX2019年)