（株）インフォセンス

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新体制で「ITのソリューションインテグレーター」へ

顧客の企業価値を高めるITソリューションパートナー・㈱インフォセンス。この4月に江藤英一常務がプロパー初の代取副社長に就任、久保満社長との2代表制で経営の舵を取る。第6次の新中計始動と同時に戦略本部を新設。「ITのソリューションインテグレーター」を目指し、新体制で飛躍への一歩を踏み出した。

5年後の売上高100億円目指す

総合物流大手の山九グループで、情報システムコンサルティングなどを手掛ける㈱インフォセンスは、昨年設置した営業戦略室を中心に、IoTやAIなど新領域の開発を強化している。自社開発の倉庫管理システム（WMS）の「ZIZAIA（ジザイア）／WMS」シリーズは、スマートデバイス向けアプリケーション開発ツール「IssT」や病院物流システム「Hi-Lits」をはじめ、4商品2サービスに拡大。既存の得意分野と新分野の融合が進み、IoTセンサーとの連携による業務の“見える化”支援やAIを活用したメンテナンス診断など、可能性が広がってきている。久保満社長は「最近ではRPA（機械学習や人工知能などを活用した業務効率化、自動化）関連の案件も増えており、ここ数年で外販比率は約6割まで伸長した」と手ごたえを語る。
今期からは3カ年の第6次中期経営計画が始動。「戦略本部」を新設し、ビジネスソリューション、システムソリューション、アウトソーシングの3事業部に組織再編した。自社の存在価値を高めるべく、メーカー機能の強化と新技術を生かした製品開発に注力する。また、4月1日付で江藤英一常務が代表取締役副社長に就任。初の生え抜きの経営トップとなり、久保社長との2代表制で「システムインテグレーターからソリューションインテグレーターへ」をスローガンに、5年後の売上高100億円、従業員500人突破を目指す。

個人の成長度合いに合わせた育成環境が充実

同社では、全社員を対象に中長期的視野で取り組む“底上げ育成”を基盤に、業務と技術の両面でさらなるスキルアップを図る“差別化育成”と卓越したスキルを持つ社員を対象とした“選抜育成”の両輪で、個人の成長度合いに合わせた育成環境が整っている。独自に作成した「キャリア形成ガイドブック」には、成長速度の目安や期待される人財像、教育内容が示されており、職種別のキャリアパスを解説している。一人ひとりがスキルアップに向けた明確な目標を立てることで、キャリア形成を意識した経験を積めるようになっている点が特徴だ。昨年から評価者教育などの見直しを図り、人事制度も一新している。「若いうちから経験を積ませることで、成長速度を上げていきたい」という方針から、新入社員が各種プロジェクトに参加する機会も多い。昨年8月には、ソフトウエア開発の技術とアイデアを競うハッカソンイベントで優秀賞を受賞。新入社員や若手社員を中心に、柔軟な発想で挑戦した結果が実を結んだ。久保社長は「社員が持つ資質やスキルなどを一元管理するタレントマネジメントで、戦略的な人事配置や人材開発を進めていく」と意気込む。
IT業界の平均離職率が11%台という中、同社は4.4%（17年度）と働きやすい環境が整っている。留学生の新卒採用（3年連続）や障害者雇用など、多様な人材の開発に対する思いは熱い。「文理問わずの採用で近年では女性の割合も増えている。4月から女性の組織管理者も誕生しており、今後さらに増えてくるだろう」と期待を寄せる。定年、再雇用制度の見直しや育児休暇中のサポート体制の充実など働き方改革にも余念がない。「ITで創る、明日のあたりまえ」のブランドメッセージのもと、全社一丸となって新しい価値を創造していく。

久保満社長（右）とプロパー初の代表取締役に就任した江藤英一副社長

【ＤＡＴＡ】
所在地／（福岡本社）〒812-0039 福岡市博多区冷泉町2-1 博多祇園M-SQUARE8F
（東京本社）〒104-0054 東京都中央区勝どき6-5-23 山九ビル
ＴＥＬ／092-283-3901
ＦＡＸ／092-283-3904
設立／1989年4月
資本金／1億円
事業内容／システムコンサルティング・開発、ネットワークインフラ設計・構築
年商／79億円（18年3月期見込み）
従業員／430人
関連会社／（親会社）山九㈱
ＵＲＬ／http://www.info-sense.co.jp/

【採用情報】

募集職種／システムエンジニア（開発系・インフラ系）、営業職
応募資格／専門、高専、大学、大学院2019年卒業見込み（全学部全学科）
採用実績／2018年度17人
採用予定／17～20人
問合せ先／TEL.092-283-3901
担当／太田美里

（ふくおか経済EX2018年）