辰巳開発グループ

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人材採用積極化でさらなる住宅サービス力向上を

イメージキャラクターのこかどひろこ氏（左）と今村重記辰巳開発グループ代表（右）

　「人と住まいと街づくり」を理念に掲げ、福岡都市圏で3800区画もの宅地開発の実績を持つ辰巳開発グループ。都市開発業の辰巳開発㈱を柱に、子会社・辰巳住宅㈱、㈱田舎暮らし、辰巳住研㈱、㈱アメニティ辰巳の５社一丸となって、北九州地区をメーンに古賀市や福津市、新宮町、福岡都市圏の大型開発を積極的に進めている。

「今こそ優秀な人材確保の時」来春採用の募集に注力

今年で創業30周年を迎え、さらに人材の採用や育成に力を入れている。それは、創業当時から優秀な人材を確保し、育成することで営業力や、商品サービス力が向上し、企業価値が高まってきたことを今村社長自身が実感しているからだ。
「当時、設立したばかりの認知度のない企業に、将来ある若者が7人も入社試験を受けに来てくれた」と振り返る。「特にご両親が不安だっただろう」と、受験した学生7人全員を採用し、入社前に家庭訪問を実施。それ以来、会社を組織化するまで毎年、内定者の両親に社長自ら挨拶しに訪れたという。創業時に集まった従業員が礎を築き、現在リーダーとして同社をけん引している。今では北九州地区で知名度や信頼性が高く、同地区の業者別着工実績ランキングで5本の指に入るほどの宅地開発会社に成長した。「30年経とうとする今でも、入社を希望し会社に訪問する若者への1人ひとりへの感謝の気持ちは持ち続けている」と微笑む。
昨年から、住宅業界を取り巻く環境が厳しく、コスト・人件費削減を進める企業が多いが、「雇用環境が厳しい今こそ優秀な人材を確保するチャンスだ」と来春卒業予定の学生約10人の採用を予定している。「一時的に業界を取り巻く環境は厳しくとも、人が生きていくための基本である“衣”“食”“住”の1つを担っている。好景気に乗りすぎると企業は危ないが、まじめにこつこつ、健全運営をしていれば需要はなくならない」と説明する。
求める人材について今村社長は「受験してくれただけで全員を採用したいのだが、そういう訳にもいかない現実がある（笑）。あえて言うなら、仕事ができ、楽しみながら過ごしている人は、体育会系が多い。縦社会の中で素直に育ってきた若者は、仕事も素直に早く覚えてバリバリ働いている」と語る。若い頃、ラグビーで鍛えられた今村社長自身のエピソードでもある。「私はこの仕事を天職だと思っている。苦しいこともあるが、従業員とともに、さらにグループ力を高めていきたい」と意気込んだ。

北九州地区中心に住宅産業の活性化を

グループ5社がそれぞれ個性を持ち、住まいに関するトータルサポートを地元密着で展開してきた功績が認められ、九州住宅建設産業協会の副理事長を3期連続で務めることとなった今村社長。
「北九州には老舗住宅メーカーが数多く集積しており、消費者が安心して住宅を購入できるという良い面がある。一方で若い企業の新規参入が難しく、若手経営者が育っていないことが課題。九住協には若手経営者も多く参加しているので、相互の交流を深め、業界全体の活性化につなげていきたい」と業界の健全な発展に向けても力を注いでいる。
また、住宅業界のみならず世界同時不況を受け「当業界はこれまで、経済の調整弁的な役割を担ってきた。政府も景気拡大策を打ち出しており、近い将来、内需拡大の柱である住宅産業が日本経済をけん引することになるだろう。現在は未だ厳しい状況が続くが、九州地区もしくは北九州が発端となり、業界活性化に火をつけたい」と熱く語った。

企業DATA
【所在地】〒806-0055北九州市八幡西区幸神４丁目７－６
【ＴＥＬ】093-644-2500
【ＦＡＸ】093-644-3123
【創業】昭和55年8月
【設立】昭和55年8月
【資本金】7,000万円
【事業内容】不動産・建築業
【年商】48億82百万円（グループ計）
【代表者】今村重記
【従業員】75人
【関連会社】辰巳住宅㈱、㈱田舎暮し、辰巳住研㈱、㈱アメニティ辰巳
【ＵＲＬ】http://www.tatsumi.com

採用情報
●募集職種：住宅営業、建築・設計
●応募資格：高卒以上
●採用実績：08年度3人（男性2人、女性1人）、09年度3人（男性3人）
●採用予定：10年度10人程度
●問い合わせ先：TEL093-644-2500
●担当：工藤

（ふくおか経済EX2009年）