FEATURE

ふくおか経済EX 2011

税理士法人エム・エイ・シー


トップ交代で新体制に、
総合力に機敏性加えてクライアントを守る

(写真)後列の男性3人が新しく代表社員に就任した。左から河口税理士、山本税理士、田代税理士

創立37年を超える税理士法人エム・エイ・シーと㈱MACアシストからなるMACグループが今年から、新体制を本格スタートさせる。
このほど6人いる税理士のうち、創業者の増田洋治会長に代わり3人の税理士を代表社員にするトップ交代を実施した。
同社グループは従来から所属税理士を筆頭に、8人のクライアント担当者、12人のアシスタントらが一丸となりさまざまな案件に対応してきた。中でも6人の税理士は元銀行員、元大手商社マン、元大手生保社員など多方面の業界から集まっており、日頃から専門知識の共有、またクライアント担当者とも密度の高い情報交換に努めている。
今回のトップ交代で代表者を中心に組織全体の若返りを図り、従来からのグループ力やスケールメリットがなす総合力に加えて、グループ全体でのスピード感をさらに増す考えだ。
代表社員のひとりでもある河口正剛税理士は「新体制による若返りで、これまでのノウハウ、組織力に機敏さを加えて、クライアントを守っていく。またそれが、我々の成長にもつながる」と意気込む。

大増税時代へ横断的対応を

特に、河口税理士が強調するのが、これからの大増税時代への対応だ。
昨年12月に発表された今年度の税制改正大綱で、法人税などは減税の一方、個人関連では所得税、相続税などで増税への傾向がはっきりした。高額所得者の給与所得控除に制限が設けられたり、相続税において基礎控除が引き下げられたりと、「何もしなければ増税となる」(河口税理士)。その上で「納税猶予特例、相続時精算課税制度などを活用し、生前対策をしっかりやっておく必要がある。我々は体系的、複合的に制度のすべてを見て、対処のための手法を数多く持ち、その中から納税者のためのプランニングを提供したい」と語る。
税理士軍団として増税へどう対処するか。スタッフメンバーの組織力で、横断的かつ大手事務所に負けない対応を図っていく。

事務所内で業務中のスタッフ

税務調査には厳格に

「税務調査への対応こそ、税理士法人の存在意義だ」と語る河口税理士。国税局調査査察部出身の増田会長の経験から培ったノウハウを引き継ぎ、クライアントの視点に立った税務会計および経営支援を実践。また、調査時だけでなく、普段からクライアントとコミュニケーションをとることで、判例、合理性を踏まえてクライアントには税法解釈の理解を求めていく。

「企業のかかりつけ医でありたい」

河口税理士は、「士業だからといって税理士の敷居が高かったのは、とうの昔の話。いかに相談しやすいかが大切」と強調。さらには、仮に公認会計士を大規模病院の医師とすれば、税理士はかかりつけ医だという。言わば、“よろず相談”が出来るかどうかが大切で、同社グループでは、弁護士、不動産鑑定士、M&Aコンサル企業といった各専門家と連携を実施。法務、労務などの相談にも対応し、時にはセカンドオピニオンの立場になるなど、柔軟さ、親しみやすさを追求している。
河口税理士は「税理士業務は、究極のサービス業。クライアントのニーズに応えるのは当然」と語る。税の専門家として、顧客に安心感を与えるために、今後も資格者の拡充やスタッフの自己研鑽を図り、グループの総合力を磨いていく。

田代 哲也
福岡市出身。1963年12月17日生まれの47歳。法政大学経済学部卒。1987年増田洋治税理士事務所入所。2011年3月税理士登録、代表社員就任。主に法人税、相続税、M&Aを手掛ける
河口 正剛
熊本市出身。1973年5月15日生まれの37歳。東北大学教育学部卒。地方銀行等勤務を経て2005年税理士法人エム・エイ・シー入社。2007年税理士登録。2010年12月代表社員就任。一般の法人税申告のほか、事業承継を中心とする資産税プランニングを手掛ける
山本 研太郎
東京都出身。1971年12月16日生まれの39歳。立教大学法学部卒。生命保険会社勤務を経て2007年税理士法人エム・エイ・シー入社。同年税理士登録。2010年12月代表社員就任。一般の法人税申告のほか、特に事業再生案件について取り組んでいる

 

企業DATA
所在地 〒812-0013 福岡市博多区博多駅東1-16-23
TEL 092-431-3310
FAX 092-431-3320
創業 1973年
設立 2003年11月
出資金 1,000万円
事業内容 税理士業務
従業員 税理士6人、従業員20人
関連会社 ㈱MACアシスト
URL http://www.mac-tax.or.jp

(ふくおか経済EX2011年)