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桜十字グループ
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2013年春、「医療と介護の連携」を実現する新病院が完成
福岡市中央区渡辺通3丁目で13階建て病院複合施設の建設が着々と進む。施設のテーマは「医療」と「介護」の連携。これから歩むべき地域医療の先進事例として、また天神地区の新たなランドマークとして同施設への注目度は高まる一方だ。
移転後は名称を「桜十字福岡病院」へ
新病院の建設を進めているのは、熊本市に本部を置く桜十字グループ（西川朋希代表）で、友愛病院（福岡市博多区住吉1丁目、今村博孝院長）を運営する医療法人福岡桜十字（同所）。今回のプロジェクトでは、老朽化した同病院を新築移転させ、病院名も「桜十字福岡病院」へと変更。同グループにおける福岡事業の中核拠点として、新たなスタートを切ろうとしている。
新病院の病床数は199床で、通常外来に加え、健診センターや人間ドッグの充実といった予防医療事業にも注力。目指すのは設備、人材、医療の質、すべてを追求した地域密着型の医療機関だ。
同病院の特徴として最も注目されているのが、その機能面である。施設のフロアは、病院機能を有するいわゆる「医療フロア」が7階まで。8階以上は、介護老人保健施設、デイケア、リハビリ、そして11〜13階には、医療機関併設型としては珍しい住宅型有料老人ホーム「ホスピタルメント福岡天神」（運営・㈱桜十字）がオープンするなど、高齢者向けの「介護フロア」で構成される。
高齢化が急速に進む中、まさにこれからの医療が進むべき方向性である「医療と介護の連携」を、同一ハードの中で実現させたモデル施設。地域住民の期待とともに、介護事業者や医療関係者にとっても、先進事例としての動向に大きな注目が集まっていることは言うまでもない。
急性期病院から在宅への継ぎ目のない環境を構築
新施設が立地するエリアは、もともと都心部の急性期病院が数多く存在する。新病院の移転理由には、その地の利を生かした後方支援病院としての機能拡大はもちろんのこと、急性期病院と患者の自宅の間をつなぐ“ハブ”となることで、地域医療の底上げに貢献していく狙いがある。
ただ病院での治療を終え退院する患者の中には、さまざまな事情によって家庭でケアすることが難しいケースも想定される。特に高齢者においては治療の過程で要介護認定を受けた場合、家族は住環境や人手の面で十分な介護を施すことができず、「退院した病院からそのまま在宅施設へ」というケースも多い。そのような事情を背景に、医療従事者の目線でケアすることを目的とした充実の介護機能を整備することで、あらゆる介護ニーズへの一元的な対応はもちろん、施設内に医療スタッフが常駐することによる緊急時の即応性など、入居者や家族へ与える安心感は大きい。
家族と地域、安心と「つながる」をサポート
住宅型有料老人ホーム「ホスピタルメント福岡天神」の入居定員は最大104人。居室面積は18.3〜37.5㎡で、月額利用料は17万5千円から（詳細は表を参照）。充実した設備、サービスはさることながら、天神地区の好立地ゆえ、何よりアクセスが良好なことによる家族の物理的、心理的な“近さ”は、大きなメリットだ。
「生活の安心・安全を支える医療サポートからお客さまの毎日に彩りを添えるイベントまで、家族と地域、安心と『つながる』をテーマに、ご自身らしく暮らしていただける家を目指す」と抱負を語る緒方一未桜十字グループ福岡事業本部長。福岡のこれからの地域医療をリードする新たなランドマークの誕生まで、もう間もなくだ。
企業DATA
医療法人福岡桜十字
（旧医療法人敬仁会。2012年4月1日に名称を医療法人敬仁会から変更）
所在地 〒812-0018 福岡市博多区住吉1-1-5
ＴＥＬ 092-271-3300
ＦＡＸ 092-271-0101
ＵＲＬ http://www.yuai-hp.or.jp/
創業 1973年4月
設立 1982年12月
理事長 今村博孝
事業内容 友愛病院（内科、循環器内科、消化器内科、神経内科、放射線科、リハビリテーション科）のほか、介護老人保健施設友愛苑、友愛苑通所リハビリテーション、友愛訪問看護ステーション、友愛病院ケアプランサービス、友愛ヘルパーステーションなどの運営
従業員 370人
ホスピタルメント福岡天神（準備室・問い合わせ先）
ＴＥＬ 092-283-8805
ＵＲＬ http://www.hospitalment-tenjin.jp/（4月中公開予定）
㈱桜十字（ホスピタルメント福岡天神の事業主）
所在地 〒861-4173 熊本市南区御幸木部1-1-1
TEL 096-378-1111
FAX 096-378-1119
設立 1971年
資本金 1000万円
事業内容 高齢者専用住宅事業
年商 12億2800万円（2011年3月期）
代表者 梶佳江
従業員 279人
（ふくおか経済EX2012年）