FEATURE
愛和グループ((株)愛和、(学)愛和学園)
Tag:
企業理念「人を喜ばせること」の原点を見つめ直す
ユーザーの趣味・嗜好に合わせたコンセプトアパートが続々誕生。これまでにも次々に新たな取り組みを導入してきた業界の風雲児が新風を吹き込む。外国人を中心とした教育事業でも新たな展開を見せる。原点は人を喜ばせること。2025年の少子高齢化のピークに向けて新展開を図りながら原点を見つめ直す。
コンセプトアパートが続々誕生
一昨年夏から居住者の趣味・嗜好に合わせたコンセプトアパートを展開するアパート一棟売りの㈱愛和。当初の6プランは14に増え、関東、名古屋、福岡に個性豊かな物件が次々に誕生している。
福岡市東区原田2丁目の「ストーリア箱崎北」は、本好きのために開発した「マイライブラリープラン」。壁一面に天井まで埋め込まれた本棚が特徴で「本棚の重みで床を損傷したり、居住スペースを狭めるなどの本好きの悩みを解消しつつ、居室やインテリアになじんだ心地よい空間を演出した」と話す。
文庫本2,000冊を所蔵できる本棚は画一的ではなく、高さや奥行きも様々。サイズが違う書籍を整理して収納できる。1LDKにロフトが付いた間取りで、本棚はロフト奥まで続き、就寝前にも読書を楽しめる。また、ロフト下には図書館の勉強スペースをイメージした空間を設け、間仕切りのある書斎で本と向き合える。
一方、同区筥松3丁目の「テイスト筥松」は手軽に好みの居室を演出できる「カスタマイズプラン」。リビングの壁一面に有孔ボード、天井にライティングレールを設置し、賃貸物件でも気兼ねなく、DIY感覚で部屋づくりが楽しめる。
新コンセプトの物件が増え、居住者を対象とした「お部屋自慢コンテスト」も始まった。開発者の想像を超える豊かな発想もあり、オーナーからは「入居者がこだわって使ってもらっている姿が見えるようで、オーナーとしてこういう気持ちになれるとは思っていなかった」と喜びと感謝の言葉が寄せられる。
昨冬にはコンセプト開発部を新設し、こうした居住者やオーナーの声を生かしてブラッシュアップ。次々に誕生するプランの一方で、より完成度の高いコンセプトアパートへと進化していく。
「お部屋自慢コンテスト」の入賞作品 |
少子高齢化と用地不足が背景
阿部社長はコンセプトアパートの展開の背景を次のように話す。「2025年には少子高齢化がピークを迎える。若年層向けに大量生産のアパートを展開していけば、供給過多で家賃競争になる。コストはかかるかもしれないが、ユーザーの好みに合わせた個性ある物件を開発し、入居者定着と資産価値を高めたい」。
さらにもう一つの背景として用地不足を挙げる。すなわちアパート供給側の視点は駅からの距離、専有面積、家賃の3点に絞られ、商品開発には向いていない現状を指摘。「これでは入居者が喜ぶ良い物件は生まれてこない。また、コンセプト次第では多少不便な用地でも地域の特異性を生かせ、土地の価値を見直して有効活用を図れる」と話す。その根底には入居率を最重視する揺るぎない信条がある。
少子高齢化に向き合い原点回帰
学校法人愛和学園3校合わせて約1,300人の外国人留学生が学ぶ教育事業でも少子高齢化に向け動き出した。愛和学園傘下の国際アニメーション専門学校では昨春、「ITプログラミングコース」を開校。単に人手不足を補う労働力ではなく、企業が求めるスキルを身に着けた人材育成を目指す。「専門知識を身に着けて就労ビザの取得を目指すが、就職が決してゴールではない。最終的には就職先でも主体性を持って働ける有能な人材になってほしい」と思いを語る。
「人を喜ばせることを基本理念にあらゆる人が、個性を認め合い、可能性を見つけることで、無限に発揮しあう」。グループでは毎年合同忘年会を開き、お互いの存在を認識する。各事業で少子高齢化社会に向けた新展開を進めながら原点を見つめ直し、愛和グループ全体の展開を見据える。
阿部 浩二 社長
|
【DATA】
所在地/〒812-0024 福岡市博多区綱場町2-21 福岡MDビル7F
T E L/092-263-8720
F A X/092-263-8730
創 業/1987年10月
設 立/1987年10月
資本金/1,000万円
事業内容/ アパート・マンション企画・設計・施工・ 販売・賃貸管理
出 先/名古屋支店、東京支店
U R L/http://www.aiwachisho.co.jp
採用情報
募集職種/全般
応募資格/全学部・全学科
採用予定/若干名
問合せ先/TEL.092-263-8720
担当/浅尾
(ふくおか経済EX2019年)