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岡野バルブ製造


岡野 武治

岡野バルブ製造㈱ 社長

 

おかの・たけはる/北九州市出身、1981年7月1日生まれの43歳。上智大学経済学部卒。2006年入社。12年2月取締役、16年2月常務取締役を経て20年2月に社長就任。昨今の課題は、筋トレのための時間を確保すること

(写真)社内にて、バルブ製造の金属加工技術を活かし「クラフトジン蒸留器」の製作にも取り組んでいる。現在は試験機を取り寄せ、蒸留機能の試験を日々実施中だ

 

事業好調、地域活性化や業界革新を始動

 

今期業績は、原子力発電所の再稼働が見込まれる社会情勢などの影響を受け堅調に推移。とりわけバルブ製造部門では国内外の自家発電設備向け弁販売や原子力・火力発電所向け取替部品販売が好調だった。またメンテナンス部門においては廃炉関連工事の需要が増しており、福島第一原子力発電所における原子炉格納容器内のデブリ取り出しへの参画も進む。

プラント産業に対する新提案にも注目だ。㈱Liberawareとの資本業務提携を通じ、国産ドローンを活用した設備点検を打ち出した。

一方、地域連携事業も新たに芽吹いた。㈱CNCのコミュニティナース活動の事業オーナーとなり、本社がある北九州市門司区で地域活性化に臨む。

新たな展開には、自社のみならず業界内外のパートナーとの連携が活きる。「我々が築く次の百年を考えるとき、そこには業界内外のパートナーシップや地域との連携が不可欠であると確信しています。誇りある仕事を通じて次世代へより善い社会を継いでいくために、まずは私たち自身が時代に先駆けて具体的な変化を引き起こしていきたいですね」。そう語る岡野社長の眼には、既に新たな一手が浮かんでいることが窺われた。

 

 

 

DATA

所在地/〒800-8601 福岡県北九州市門司区中町1-14

TEL/093-372-1131

創業/1926年(大正15年)11月

設立/1936年(昭和11年)2月

資本金/12億8,625万円

事業内容/発電用高温高圧バルブの開発・製造・保守、その他工業製品の受託生産、工業プラントにおける各種工事、研究開発の受託、DXの実施・支援、産業振興、地域振興の実施・支援

従業員/339人

売上高/74億700万円(2023年11月期)

拠点/(事業開発)東京、沖縄(工場)行橋(営業所)東京、大阪

(メンテナンス)行橋、岡山、大坂、静岡、千葉、福島、新潟、宮城、北海道

関連会社/(連結子会社)岡野クラフト㈱

 

https://www.okano-valve.co.jp/

 

 

(ふくおか経済2024年11月号FACE)