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岡野バルブ製造


岡野 武治

岡野バルブ製造㈱ 社長

おかの・たけはる/北九州市出身、1981年7月1日生まれの41歳。上智大学経済学部卒。2006年入社。12年2月取締役、16年2月常務取締役を経て20年2月に社長就任。昨今、広報の一環として「note」の執筆を開始。楽しいが益々首が回らないとのこと。趣味は筋トレ、旅行

共創環境の構築でものづくりの未来戦略を支援

国内トップの高温高圧バルブメーカーとして、創業から約1世紀にわたって培った製造業の伝統に、DⅩ、デザイン経営、オープンイノベーションといった革新を加えることで「未来型ものづくり企業」への進化に挑む岡野バルブ製造。そのカギを握る一つが「X‐BORDER(クロス・ボーダー)」事業だ。「越境」と「共創」、その体験環境を提供し、業界や業種の枠を越えた多様な人材との交流を通じて、既存の思考や慣習にとらわれない新たな価値を生み出そうとする同社の新事業である。今年はそのきっかけとなる共創拠点を東京と沖縄に開設。クリエーター、エンジニア、アーティスト、起業家らが集うサロンとして、また地方企業のサテライトオフィスとして、それぞれが持ち寄る情報や技術を活用し、相互に課題解決に向き合うエコシステムの構築を進めている。
京都では工芸の領域との連携も開始し、他方では独自のデジタルプロダクト開発も進める岡野社長。「実践にこそ価値がある。各産業、各地域でトランスフォーメーションを進め、産業のアップデートや地域創生に貢献していきたい」。そう語る表情に、時代や環境の変化への適応で日本の復権を後押ししようとする熱き思いを垣間見る。

DATA
所在地/〒800-8601 福岡県北九州市門司区中町1-14
TEL/093-372-1131
創業/1926年(大正15年)11月
設立/1936年(昭和11年)2月
資本金/12億8,625万円
事業内容/発電用高温高圧バルブの開発・製造・保守、その他工業製品の受託生産、工業プラントにおける各種工事、研究開発の受託、DXの実施・支援、産業振興、地域振興の実施・支援
従業員/364人
売上高/58億5000万円(2021年11月期)
拠点/(事業開発)東京、沖縄(工場)行橋(営業所)東京、大阪(メンテナンス)行橋、岡山、大坂、静岡、千葉、福島、新潟、宮城、北海道
関連会社/(連結子会社)岡野クラフト㈱

http://www.okano-valve.co.jp/

(ふくおか経済2022年11月号FACE)