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喜代村


木村 清

㈱喜代村 社長

きむら・きよし/千葉県野田市出身、1952年4月19日生まれの59歳。中学卒業後航空自衛隊に入隊、事故で眼を悪くして退官。さまざまな営業経験を重ね、74年大洋漁業(現・マルハニチロホールディングス)の子会社に入社、すしネタや弁当、食品開発販売などに携わる。79年独立、喜代村の前身となる木村商店を設立、2001年に築地場外に国内初の年中無休、24時間営業の「すしざんまい本店」を開店した。

築地発祥の人気すし店、福岡県内で出店加速

この夏、福岡市博多区中洲の中心部、東区千早に相次いでオープンした、すしチェーン店「すしざんまい」。東京都内で拡大し昨年4月、福岡に上陸した。
店内はスタッフの威勢の良い声が響き渡り市場のように活気づく。価格は1貫から設定。注文に応じて職人が握るため、大きなネタと、ほぐれの良い人肌程度のシャリを味わうことできる。上質な素材と接客を兼ね備えながらも、独特の入りにくさはなく、24時間営業を実現し幅広い客層に受け入れられているのが特徴だ。
同店を運営する㈱喜代村の木村社長は「日本の美味しいすし文化を守り、とにかく一人でも多くの方に食べてもらいたい」と豪快な笑顔と軽妙なトークで、その風貌から内に秘める思い、温かさを感じさせてくれる。木村社長は、自身が水産関係に身を置いていたこともあり、世界を渡り歩いてマグロ資源を開拓。輸入ルートを自ら開発してきた。マグロは同店の目玉商品として人気を集め、リーズナブルな価格と心のこもったサービスを武器に次々と店舗拡大し、10年で年商130億円強のすしチェーン店を作り上げた。さらに、自前ですし職人を育てるべく「すし学校」も設立。年間50人、約3百人を職人として輩出してきた。「食を通じて日本文化の伝道人でありたい」とすし文化を守る気持ちは人一倍強い。
福岡は来期までに3店の増店を計画。福岡を西日本エリアの旗艦店として全国展開へと歩みを進める。

DATA
所在地/〒104-0045 東京都中央区築地4-7-5 築地KYビル6F
TEL/03-3545-2266
設立/1979(昭和54)年4月
資本金/9,800万円
事業内容/すし店経営、水産食品の卸売、水産加工品・食材の開発製造・新製品の開発
売上高/136億円(2010年9月期)
従業員/約1,000人
店舗/「すしざんまい」天神店(中央区天神2-3-10)、福岡中洲店(博多区中洲2-4-20)、福岡千早店(東区千早3-6-37)ほか東京都、北海道に46店

http://www.kiyomura.co.jp

(ふくおか経済2011年11月号FACE)