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TheFace2012

博多阪急


柳澤 興平

博多阪急 店長
(㈱阪急阪神百貨店 取締役専務執行役員)

やなぎさわ・こうへい/1949年12月27日生まれの62歳。関西学院大学経済学部卒。73年㈱阪急百貨店(現エイチ・ツー・オー リテイリング㈱入社。宝塚阪急店長、本店の営業企画などを経て、2000年取締役に就任。以降はファッションの商品部長を5年、阪急うめだ本店長を5年(09年の半年間、阪神梅田本店長を兼務)務める。役員としては常務執行役員や専務執行役員などを経て、09年4月から㈱阪急阪神百貨店取締役専務執行役員。趣味は59歳で始めたゴルフ。「博多都心に住んで丸2年。この利便性の良さが当たり前になると、大阪に戻れなくなってしまう(笑)」

店頭活性化と情報価値発信でさらなる浸透を

累計売上高が目標を約10億円上回る380億円、来店客数が目標の1・5倍の3100万人を達成するなど開業1年目、順調なスタートを切ったJR博多シティ内の百貨店『博多阪急』。柳澤興平店長は「2年目は、当初想定と異なる部分をより福岡の特性に合わせて修正し、顧客の固定化に取り組んでいきたい」と抱負を語る。
その2年目は、開業景気の反動で第1四半期は苦戦したものの、第2四半期の売上高は前年をクリアし、10月も好調をキープしている。その原動力が、課題に掲げるシニア商品やリビング、メンズから、好調な食品や婦人服に至るまで、「MD、サービス、販売員教育とどん欲に修正を加えた」売り場のリニューアルだ。カード会員も46万人を突破したのと相まって、買い上げ率や客単価の上昇につながっている。
また、“暮らしの学校”をコンセプトに、館内20カ所で年間4千回開催するイベントも、「キッズフロアをはじめ、それぞれの売り場になじんでいただけるきっかけになっている」と手ごたえを口にする。「開業3年間が勝負。消費者ニーズを意識した店頭の活性化とエキサイティングな情報価値の発信でさらに地域の方に浸透していきたい」と次世代型百貨店としてのさらなるパワーアップを誓う。

DATA
・博多阪急
所在地/〒812-0012 福岡市博多区博多駅中央街1-1
TEL/092-461-1381
開業/2011年 3月
事業内容/百貨店業
売上高/372億5,900万円(2012年3月期単店)
従業員/3,000人(パート等含む)
www.hankyu-dept.co.jp/hakata/
・㈱阪急阪神百貨店
本店/大阪市北区角田町8-7
設立/2007年10月
資本金/2億円(エイチ・ツー・オー リテイリング㈱100%出資)
店舗/阪急うめだ本店、阪神梅田本店など15店舗

(ふくおか経済 2012年11月号FACE)