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TheFace2013

博多阪急


柳澤 興平

博多阪急店長(㈱阪急阪神百貨店 取締役専務執行役員)

やなぎさわ・こうへい/1949年12月27日生まれの63歳。関西学院大学経済学部卒。73年㈱阪急百貨店(現エイチ・ツー・オー リテイリング㈱)入社。宝塚阪急店長、本店の営業企画などを経て、2000年6月取締役に就任。04年6月取締役常務執行役員、06年4月取締役専務執行役員、09年4月から㈱阪急阪神百貨店取締役専務執行役員。03年から09年まで阪急うめだ本店長(09年の半年間、阪神梅田本店長を兼務)を務める。趣味は「博多行きが決まり、59歳で始めた」というゴルフ

福岡の特性に合った売り場づくりを愚直に追求

単月売上高が昨年8月から14カ月連続前年比プラスと好調を維持する開業3年目を迎えたJR博多シティ内の百貨店『博多阪急』。柳澤興平店長は「利便性に加えて、お客さまに新百貨店への安心感が広がる中、福岡の特性に合った売り場への手直しや54万人超のカード会員データを活用した顧客化の取り組みが奏功している」と見る。
外商部隊のない博多阪急にとって勝負となる売り場は、年2回の改装を中心にブラッシュアップ。例えば、2~3階の「ハカタシスターズ」は“博多駅周辺のヤングOL”、7階「こどもの百貨店」は“子育てを応援”、8階「チャーミングプラザ」は“アクティブシニアのおしゃれを応援”といった顧客像をより鮮明にしながら、従来の百貨店よりも手ごろな価格帯で魅力あるブランドや品揃えを強化する。
また、商品と並び、売り場づくりの両輪となる販売員の接遇面では社内スクールを開講し、小売業の基本教育からロールプレイングまで、その能力向上を推進。「年間4千回開催する館内イベントの大半を自主企画する原動力にもなっている」と目を細める柳澤店長。確かな手ごたえと同時に「常に市場が変化する中、福岡のお客さまのニーズに合致する売り場を愚直なまでに追求したい」とさらなる浸透に挑む。

DATA
・博多阪急
所在地/〒812-0012 福岡市博多区博多駅中央街1-1
TEL/092-461-1381
開業/2011年 3月
事業内容/百貨店業
売上高/374億6,200万円(2013年3月期単店)
従業員/3,000人(パート等含む)
・㈱阪急阪神百貨店
本店/大阪市北区角田町8-7
設立/2007年10月
資本金/2億円(エイチ・ツー・オー リテイリング㈱100%出資)
店舗/阪急うめだ本店、阪神梅田本店など15店舗
www.hankyu-dept.co.jp/hakata/

(ふくおか経済 2013年11月号FACE)