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TheFace2016

南陽


武内 英一郎

㈱南陽 社長


たけうち・えいいちろう/1958年12月28日生まれの57歳。福岡市中央区出身、米国ベルモント大学経営学部卒。86年㈱南陽入社、90年取締役社長室長、同総務部長、同経理部長などを経て、97年に専務取締役経理部長。同業務部管掌兼総合経営企画室長兼内部監査室長、同産機営業本部長を務め、01年専務取締役管理本部長。08年社長就任。趣味は落語、ジョギング、水泳、筋トレ

経営基盤確立し、組織再構築見据え次の舞台へ

前期決算は中国経済の鈍化と公共工事の一服から減収減益となったものの、経常利益は17億円を計上し、純利益は前期に続き10億円以上を確保。内部留保も積み増し、自己資本比率を44・8%まで引き上げた。「教科書通りに進めただけで特別なことはしていない」と武内社長は控えめに語るが、リーマンショック後に取り組んできた体質強化の成果を立証した。また、配当政策でも3期連続で過去最高となる40円を配当。配当性向をさらに5%引き上げ25%とし、利益水準に関わらず30円の安定配当を維持する方針で、利益還元でも目指す形を作り上げた。
社長就任から9年目に入り、目指していた組織づくりは総仕上げに入る。ただ、一方では消費増税の先送り、熊本地震、イギリスのEU離脱など経営を取り巻く環境に予測できない事態が続く。チャンドラーが提唱した「組織は戦略に従う」の命題を例に、今後の戦略次第で築き上げてきた組織体系を再構築する可能性を示唆する。
「トップが自堕落に過ごせば、社員も真似をする」と自らを律し、「年間2000㎞のランと200㎞の水泳」を目標に健康管理にも余念はない。その姿勢は経営にも通じる。無駄のない経営体質を確立した上で、組織の再構築を見据えながら次の舞台に臨む。

DATA
所在地/〒812-8556 福岡市博多区博多駅前3-19-8
TEL/092-472-7331㈹
創業/1950(昭和25)年5月
設立/1953年8月
資本金/11億8,187万円
事業内容/産業機器の販売、建設機械の販売及びレンタル
従業員/377人(連結)
売上高/317億200万円(16年3月期連結)
関連会社/㈱南陽レンテック、㈱南陽重車輌、㈱共立砕石所、浜村ユアツ㈲、共栄通信工業㈱、南央国際貿易(上海)有限公司、NANYO ENGINEERING (MALAYSIA) SDN.BHD.、建南和股份有限公司

www.nanyo.co.jp