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TheFace2008

南陽


武内 英一郎

㈱南陽 社長

たけうち・えいいちろう/1958年12月28日生まれの49歳。福岡市中央区出身、米国ベルモント大学経営学部卒。86年㈱南陽入社、90年取締役社長室長、同総務部長、同経理部長などを経て、97年に専務取締役経理部長。同業務部管掌兼総合経営室長兼内部監査室長、同産機営業本部長を務め、01年専務取締役管理本部長。趣味は落語とウォーキング

ボトムアップで成長戦略構築へ

18年ぶりのトップ交代で新体制を整えた南陽では、来年2月をめどに5カ年の新中長期経営計画の策定を進めている。社内での議論から始めてボトムアップで積み上げていく手法は回り道にも見えるが、打ち出した戦略はそのまま社員一人ひとりに行き渡る。世界的な金融不安のなかでも「危機感を持って対処できるので好都合」とその過程での社員の成長も狙いにあるようだ。入社以来、各現場を経験してきた武内社長らしい手法といえよう。
父方の祖父は炭鉱経営者で、母方の祖父は富山の㈱不二越創業者。父は同社の創業社長で、前社長の武内禮次会長は叔父に当たる。トップ就任は既定路線に見えるが、本人は「自分探しの旅をしていた」と3つの大学を渡り歩いた。最終的には米国ベルモント大学に進み経営者の道を選んだが、「その過程があってこそ、今の自分がある」。ボトムアップの手法は、自らの生き方に通じているのかも知れない。
“成長の源泉は社員にある”が持論。これまでもリクルート戦線の陣頭に立ち「優秀な人材を確保し、育てていくのが経営者の仕事」と人材戦略を重視する。市場戦略の上でも5年先を見据え「それまでには海外第1号の人材を育てておかなくてはいけない」と方向性を示唆。新リーダーの下、次代に向けた成長戦略の構築を目指す。

DATA
〔所在地〕〒812-8556 福岡市博多区博多駅南5-25-7
〔TEL〕092-472-7331
〔設立〕1953年8月
〔資本金〕11億8,187万円
〔事業内容〕建設機械、産業機器の販売、リース及びレンタル
〔従業員〕345人(連結)
〔売上高〕392億2,106万円(08年3月期連結)
〔関連会社〕㈱南陽レンテック、キョーエイレンタリース㈱、㈱南陽ディーゼルトウゲ、㈱南陽トレーディング、㈱共立砕石所、浜村ユアツ㈲、南央国際貿易(上海)有限公司、建南和股份有限公司、NANYO ENGINEERING (MALAYSIA) SDN.BHD.

http://www.nanyo.co.jp

(ふくおか経済2008年11月号FACE)