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医療法人緑心会福岡保養院
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大村 重成
医療法人緑心会福岡保養院 理事長・院長
施設リニューアル、より良い精神医療を
精神科、心療内科の医療法人緑心会福岡保養院は昨年6月、敷地内に4階建て新病棟が誕生した。施設の老朽化に伴い、外来機能の充実や病床の機能分化を図り、敷地内の体育館と3階建て作業療法棟を解体し建設。棟内は暗いイメージを払拭する明るい内装に仕上げ、特別室など患者の症状に合わせた個室やCTを完備し療養環境を充実させた。また、厨房やエレベーターも拡張したことで場所を取る温冷配膳車も導入でき、患者からは食事面でも好評を得ているという。大村理事長は「リニューアルを機に、年間190人だった新規患者が280人に増加し、平均87%だった病床稼働率も92%に上昇した」と手ごたえを見せる。
一方、第2期工事で新病棟北隣の旧南館を解体し、同所に建設していた4階建てエントランス棟と体育館は今年8月に完成。最北端北棟、中央棟はそのまま使用し、工事完了後の全体延べ床面積は1万4385㎡で、工事前の約1・3倍の規模になった。「これまで通り急性期と慢性期患者の支援に注力しながら、当院では今後、認知症を含めた高齢者や思春期患者の受け入れ体制も整備していきたい」と先を見据える大村理事長。既存の中央棟や北棟は10年後をめどに建て替える計画だ。
おおむら・しげなり/福岡市南区出身。1968年1月15日の50歳。92年久留米大学医学部卒業後、同大学病院に勤務。父の大村重光院長逝去に伴い、2002年7月、34歳にして福岡保養院の第5代院長に就任し、同年11月から理事長も兼任。16年5月から(一社)福岡県精神科病院協会(同市中央区清川3丁目)の副会長を務めている。趣味はワインを飲むこと |
DATA
所在地/〒815-0004 福岡市南区高木1-17-5
TEL/092-431-3031
開院/1929年1月
設立/1958年11月
職員/230人
診療科目/精神科、心療内科、内科
許可病床/334床(うち、精神一般166床、精神療養120床、精神科急性期48床)
(ふくおか経済2018年11月号FACE)