FEATURE

TheFace2023

九州木材工業


⻆ 博

九州木材工業㈱ 社長

(写真左上)竹中工務店社員寮(福岡市)
(右)大林組研修施設PortPlus(横浜市)
(左下)嚴島神社(広島市)
(下中央)阿蘇くまもと空港(阿蘇市)提供:熊本国際空港㈱

「エコアコールウッド®」で低炭素社会の実現に貢献

創業から連続で黒字経営を達成し、現在93年目を迎えた。特に、1999年に九州大学、福岡県と産学官連携で開発した保存処理木材「エコアコールウッド」の製造、販売が好調で、全国各地で導入が相次いでいる。
木材に特殊な薬剤処理を施し、無毒性でありながら木の割れや腐れを抑えて耐久性を高めた木材として注目され、同社はその「エコアコールウッド」の国内唯一の製造メーカーでもある。世界文化遺産の「嚴島神社」の束柱や阿蘇くまもと空港、長崎県庁新庁舎のほか、大林組の研修施設で日本初の高層純木造耐火建造物「PortPlus」の外壁、竹中工務店の社員寮に採用され、実績を伸ばしている。
世界的に求められている地球温暖化対策という点において⻆社長は「森林や木材が果たす役割は大きくなる」といい、実際に長期間使用できる同社のエコアコールウッドは「高炭素固定製品」とも呼ばれるため、取り入れることで継続的に屋外で二酸化酸素を固定し続けることにつながる。今年2月には、福岡県SDGs登録制度の第一期登録事業者に選ばれ、木材メーカーとして認定第1号にもなった。「持続可能な低炭素社会の実現に貢献していく」と目標を掲げ、未来をつなぐ環境保全に努めていく。

⻆博 九州木材工業㈱社長
すみ・ひろし/八女市在住。1962年12月22日生まれの60歳。早稲田大学教育学部卒。大学在学中はラグビー部主将を務める。卒業後、東京海上火災保険(現・東京海上日動火災保険)の社会人ラグビーチームで27歳まで活躍。母校の筑紫丘高校ラグビー部OB会の会長兼コーチを30年以上担当。趣味はラグビー、旅行

 

DATA
所在地/〒833-0041 筑後市和泉309-1
TEL/0942-53-2174
設立/1930年6月
資本金/4,956万円
事業内容/保存処理木材の製造販売、九州電力送配電㈱配電業務委託など
従業員/約200人
売上高/28億円(23年11月期見込み)

https://www.kyumoku.co.jp/

(ふくおか経済2023年11月号FACE)