FEATURE
㈱九建
Tag:
中計2年目、安全施工を追求し
施工力向上を目指した組織づくり推進
09年度から「技術の継承・発展、そして強い、新生・九建」をスローガンに3カ年の「第5次中期経営計画」をスタートさせた九州電力グループの送電線建設及び保守工事の㈱九建。その2年目の10年度は、特に「安全施工の追求と無災害の継続」「施工力向上を目指した組織づくり」「収益基盤の強化」などに取り組み、さらに「お客様と社会から信頼していただける企業」を目指す。
九州電力グループの1社 送電業界有数の技能者集団
同社は、1953(昭和28)年に九州電力グループの1社で九州最大手の電気工事会社、九州電気工事㈱(現㈱九電工)の建設部が分離し、「九州電気建設工事(株)」として設立。以来、半世紀以上にわたって九州を中心に送電線路建設工事やメンテナンスを通して、電気の安定供給の一翼を担ってきた。
設立40周年を迎えた93年8月には、現在の「㈱九建」に社名変更するとともに、「人と技術で未来を築く」という新たな企業理念を定めた。一方で、2002年1月にスーパー銭湯「湯あみの郷」を筑紫郡那珂川町に開設するなど遊休資産を活用した新規事業にも取り組み、九州電力グループの1社(九州電力㈱および㈱九電工の連結対象)として、その一翼を担っている。
同社の主力事業である送電線建設工事は、架空線工事、地中線工事、そして保守点検工事に大別される。高所作業を有する架空線工事において、同社はあらゆる工程で、安全性を高め省力化を目指し、先進機器を導入。一方で、今なお熟練電工の力と技が工事の重要なポイントとなるなか、協力会社4社で160人余りを擁する全国有数の人材と技術レベル層の厚さを誇る高所作業の技能者集団を形成。その技術は、高い信頼を得ており、活躍の舞台は九州を中心としながらも、全国に広がっている。
また、送電線を地下に張り巡らせる地中線工事でも、安全面や作業効率、経済面で細心の配慮を施し、先端工法の採用や新機器の開発に力を注いで精度の高い施工体制を確立。近年は一般土木工事分野にも進出している。保守点検工事では、88年から専門部署を設けて、電気の安定供給のため、専門の教育・研修を受けたスタッフによる九州一円のメンテナンスを実施している。
那珂川町のスーパー銭湯「湯あみの郷」 |
「安全施工の追求」が最重要課題
近年は電力会社の安定供給策のもと、高経年設備の改良・修繕工事の増加など、完成高については、売上高100億円台を堅調に推移している。しかし、電力業界を取り巻く経営環境はやはり不透明だ。
そうした事業環境の変化に即応すべく始動した第5次中計だが、10年度は、「安全施工の追求と無災害の継続」を第一に掲げている。それは、今後も増加が見込まれる高経年設備の改良・修繕工事が各地で実施され、全社で多忙な状況が予想されるなか、すべての現場が高い技術で安全に施工し、関連業務を常に改善改革し続けることこそが、全社員を支えていく最重要課題であることを皆で再確認しようというものである。
96年9月に完成した中央区清川2丁目の本社社屋 |
人が原動力、働きやすい職場を
第二に、一年中続く工事の繁忙感に対処するため、計画的な採用を継続していくとともに、他社との信頼のおける協力関係を築き、連携を強めていく方針だ。また、熟練電工を短期間で育成するのは困難なことから、人が企業活動の原動力であるという認識のもと、人材の確保と育成、そして働きやすい職場づくりを目指している。そうした人と技術の研鑽が、九州送電業界のリーディングカンパニーとして、電力安定供給を支える施工体制をさらに充実させるだろう。
企業DATA
所在地 〒810-0005 福岡市中央区清川2-13-6
TEL 092-523-9123
FAX 092-523-9127
設立 1953年7月
資本金 1億円
事業内容 送電線建設及び保守工事・他
年商 115億7,300万円(09年3月期)
代表者 緒方誠一
従業員 146人
出先 (支社)北九州、福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、広島 (出張所)大牟田、佐世保、山口、沖縄 (スーパー銭湯)那珂川
関連会社 ㈱共和テクノ、九建架線工事㈱、送電工機㈱、九州電技開発㈱
URL http://www.qken.co.jp
採用情報
募集職種 送電線建設、保守工事における施工管理、土木関連施工管理 前記関連測量、設計・研究開発
応募資格 (技術系)電気、土木を主に理系全般
採用実績 09年度8人(大学卒4人、高専・専門3人、高卒1人)10年度6人(大学卒4人、高専・専門1人、高卒1人)
採用予定 11年度5〜6人
問合せ先 TEL.092-523-9123
担当 総務部 人事労務グループ 大内田・加藤
(ふくおか経済EX2010年)