FEATURE
㈱ホークスタウン
Tag:
オンリーワンの優位性と
高いホスピタリティで、福岡の活性化に貢献
約1万個のスワロフスキー・クリスタルを使用するなど、装い新たに生まれ変わったホテル3階のガーデンチャペル
婚礼は1000組を突破
「365日いつもにぎわいのある街」をコンセプトに「JALリゾート シーホークホテル福岡」、「ホークスタウンモール」、「ヤフードーム」と、それぞれ保有する施設の魅力を融合させ、新しいリゾートスタイルと充実したエンターテインメント空間を提供し続けるホークスタウン。サブプライム問題に端を発した世界経済の急変によるウォン安などの影響で、レジャー業界全般のインバウンドが落ち込む中、「ホテル・モールともに全従業員が一丸となって取り組んだことに加え、これまで積極的に行った施設のリニューアル効果もあり、前年並みを維持できた」と、増井利夫社長は08年度の状況を評価する。
特にホテルは、様々な新プランの提供が奏功し、宿泊そのもののシェアと客室単価は堅調に推移。中でも婚礼は、07年に改装し抜群の眺望で話題の「スカイチャペル」が人気を集めるなど、年間件数が1000組を突破する相変わらずの好調ぶり。昨年8月に改装した3階の「ガーデンチャペル」もこれまでにない華やかな趣が好評なだけに、今後も婚礼件数のさらなるアップには期待が高まる。
一方のテナント事業も、9月にホテル4階に九州各地の食・技の特産品を集めた「九州夢街道」がオープンしたのに続き、10月にはモールの温浴施設も「天然温泉 鷹乃湯」へとリニューアルするなど、魅力的な店舗の入れ替えを行い、モールの年間来館者は昨年並みの800万人をキープ。施設間の高い回遊性も相まって、ホテル利用者から地域住民まで多くの集客で賑わいをみせた。
08年9月には九州の食・技の特産品を集めた「九州夢街道」(上)がオープンしたのに続き、10月にはモールの温浴施設も「天然温泉 鷹乃湯」としてリニューアル |
ホテルテーマは「至福の笑顔 満載リゾート」
「すべてのものが変化し続けていく中、時代に先んじ、絶えず次のステップを考え、お客様のニーズを追求し続けていく。経済状況が混迷を極める中にあるからこそ、何より大切なのは『ホスピタリティ』。全従業員が意思と柔軟な発想を持ち、より一層の営業努力をしていきたい」と今期の抱負を語る増井社長。ホテルでは今年のスローガンに、「至福の笑顔 満載リゾート」を掲げた。他にはない眺望、海に近いロケーションを持つリゾートホテルならではの特徴を生かし、安心してゆっくりくつろげる空間づくり、そしてゲスト一人ひとりに上質のサービスを提供することで、笑顔でいっぱいに満たされる憩いの場を目指す。そしてモールも「ここにしかない空間」を創出すべく、集客装置となるテナントリーシングを行い、これまで以上に「モノ・情報の発信基地」としての街づくりを推進し、リピート率の向上と滞在時間の延長による売り上げ増を図る方針だ。
西日本を代表するアセットとして独自の街づくりに注目が集まる「ホークスタウン」 |
積極化するエコや学生支援による社会貢献
近年は、アセットとしての魅力だけでなく、積極的に社会貢献活動に取り組んでいる点も、同社の存在意義を高める大きな要因となっている。
昨年6月からは、緑豊かな潤いのある福岡市の都市づくり活動の一環として、滞在中のゲストの希望により宿泊ルームの清掃が不要な場合、地域緑化への助成、および緑化フェアや緑化推進活動などを行う「福岡市都市緑化基金」へ1室あたり200円の寄付を開始。現在までに約1900室分の寄付を実施した。また昨年末のクリスマス期間中、モールでは間伐材や廃材で製作したサンタクロースの家や、グリーン電力(福岡県産太陽光)によるイルミネーションで装飾したほか、ツリーとして使用した「生のモミの木」を、クリスマス終了後に福岡市郊外へ植樹するなど、販促と連動した積極的なエコ活動も展開している。
ほかにも学生支援活動として、ホテルでは近隣地区の中学生による職場体験の受け入れ、モールでは、中村調理製菓専門学校生の作品展示や学生によるマジパン教室、さらに九州デザイナー学院や㈱ナムコと共同企画した初のぬいぐるみ再生プロジェクト「エコぐるみツリー」の製作を実現したり、と同社の社会貢献活動は枚挙に暇がない。
「オンリーワン施設という自覚で、ホークスタウンだからこそできるサービスを心掛け、当施設を担うことの自負と責任感を持ち前進しなければならない。これからも『ホークスタウンがあるから福岡を訪れる』街づくりを目指し、近隣諸国をはじめ、多くの観光客とともに地元のリピーターを増やすことで、福岡の活性化に貢献したい」と意気込む増井社長。福岡、九州はもちろん、西日本を代表する施設として、今後同社が果たす社会的役割は、ますます大きいものになりそうだ。
増井 利夫 社長 東京都出身、1958年10月4日生まれの50歳、84年米国ペパーダイン大学卒業。同年米国不動産投資会社IMG Investment入社、86年同社部長、88年同社パートナー。96年リーマンブラザーズ証券株式会社コンサルタント。99年コロニー・キャピタル・アジア・パシフィック アジア地区上席副社長および米国本社副社長、2002年コロニー・キャピタル米国本社上席副社長および駐日代表(現任)。04年㈱ホークスタウン代表取締役副会長およびコロニー・キャピタル米国本社プリンシパル(現任)、同年㈱ホークスタウン代表取締役社長 |
企業DATA
【所在地】〒810-8660福岡市中央区地行浜2-2-2
【TEL】092-844-8111㈹
【設立】1989年7月
【資本金】8,000万円
【事業内容】JALリゾートシーホークホテル福岡、およびホークスタウンモールの管理・運営
【代表者】増井利夫(ますい・としお)
【従業員】925人
【出先】(支店)東京都中央区八丁堀3丁目、大阪市中央区北久宝寺町4丁目
【URL】http://www.hawkstown.com/
(ふくおか経済EX2009年)