㈱ホークスタウン

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ホテルのハード・ソフト両面を充実　宿泊も海外客中心に好調

ヒルトン福岡シーホークは一昨年末の4階アトリウム改装で全館リニューアルにめどがつけたが、今後も状況に応じてリニューアルは随時進めていく構え。また飲食部門では地元の食材を取り入れたメニューを打ち出したフェアなどを積極的に展開、ホテルの稼働にも寄与している。

高層階ブレークアウトスペースと6、7階和室の改装計画も

ここ数年来、一般客室、高層階の宿泊・飲食・宴会部門、1、3、5階の宴会部分、4階アトリウムと順次進めてきた全館リニューアルもほぼ終了したが、昨年秋には大宴会場「アルゴス」をレイアウト変更し、少人数の宴会への対応をしやすい形にするなど“微調整”もしている。
今後も、6〜7階の和室と34階宴会場のブレークアウトスペースを改装する計画があり、さらに4階のショッピングゾーン「シーホークアベニュー」のリニューアルも視野に検討している段階である。
このようにハード面の整備も継続していく予定だが、ソフト面での取り組みも進めている。飲食部門では、地元の食材を積極的に取り入れ、地域との連携を図ることで、地場に根付いたホテルとしてのスタンスを鮮明にしている。
毎年さまざまな取り組みを実施しているが、地元の食材である「博多和牛」に着目し、昨年8月には35階の鉄板焼「金葉亭」で博多和牛を提供するイベントを開催した。生産者と調理者、消費者が一堂に集い、「食」に対する安全性の意見交換などで直接交流を図る趣旨で、イベントでは、㈲三宅牧場の三宅夫妻が生産者の思いを語り、参加者との相互理解を深めた。

三宅牧場を訪問したジェラール・ヴォー エグゼクティブシェフ（右）

宿泊は海外客がけん引して好調

宿泊も昨年に引き続いて好調を維持、稼働率は前年同期を上回るペースで推移している。
福岡市自体でもインバウンドが増え続けているが、井川社長は「このホテルは特にインバウンドの比率が高い。韓国を筆頭に、台湾、そして一時期減少した中国からの宿泊客も戻ってきており、他のホテルも同様だったと思うが、2月の春節の1週間ほどは、当ホテルもほぼ満室だった」という。国内客も底堅い動きで全体の伸びを下支えしている。

今期売上は前期比プラスに

宴会は、昨年春までは消費増税前で会社関係を中心にかなり好調だったが、「その後も前年並みかわずかにダウンしているくらいで推移しており、健闘している方だろう」という。
婚礼は、ハウスウエディングなど競合も多く、福岡のマーケット自体も拡大していないため、成長しやすい環境ではないが「他のホテルと比べるといい方だと思う。勝ち残りできるように今後もいろいろな仕掛けをしていきたい」考えだ。
ホテル全体として、今期の売り上げは前期を上回る見通しだ。「1月からの新年度、出だしとしてはまずまず。前年対比プラスで今年を締めくくりたい」と井川社長は語る。
またこの1月、ホテルに隣接した商業施設「ホークスタウンモール」の信託受益権を、大手デベロッパーの三菱地所がGICグループから取得した。モールは実質的オーナーが代わり、かつてダイエーが所有していたドーム、ホテル、モールの「3点セット」はそれぞれ別のオーナーの下に分かれた形だが、「それぞれが集中して施設運営に力を注げるので、これまでよりも全体として良くなっていくだろう」と期待する。

井川 英治 社長 いかわ・えいじ／1954年1月27日生まれの61歳、愛媛県四国中央市出身、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、77年ジョン・スワイヤー＆サンズ Japan Ltd入社、79年㈱大井不動産入社、92年同社社長（現会長）、06年㈱オー・エイチ・アイ社長（現任）、09年8月㈱ホークスタウン社長

企業DATA
所在地　〒810-8660 福岡市中央区地行浜2-2-3
ＴＥＬ　092-844-8111
ＦＡＸ　092-844-8709
創業・設立　1989年7月
資本金　8,000万円
事業内容　ホテルおよび商業施設の管理・運営
従業員　650人
出先　東京都新宿区西新宿、大阪市北区梅田

採用情報
募集職種　オペレーション部門（宿泊部・料飲部）、調理部門
応募資格　大学、専門学校卒業予定
採用実績　2014年27人、2015年46人
採用予定　30人（2016年度入社分）
問合せ先　ヒルトン福岡シーホーク 人事部
Ｅ-mail　fukuoka.rcruitment@hilton.com

（ふくおか経済EX2015年）