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㈱シダー
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通所・施設・在宅の一体型運営で成長続ける地域のリハビリセンター
(写真右上)介護付有料老人ホーム「ラ・ナシカ しまだ」(静岡県島田市、今年3月開設)
(左下)デイサービスセンター「あおぞらの里 御幸ケ原」(栃木県宇都宮市、昨年8月開設)
住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の構築が国を挙げて推進されている。㈱シダーは、リハビリテーションを重視した介護サービス専門会社として、時代とともに変わりゆくニーズを捉え、新たなサービスの創出に挑戦している。
自分らしく元気な生活を送れる環境を提供
「地域のリハビリセンター」をモットーに、通所・施設・在宅を3本柱とする一体型の運営で成長を続けてきた㈱シダーは、設立当初から理学療法士、作業療法士を積極採用してきた。多くの専門スタッフによる指導と充実のトレーニングマシンで、身体の状態に合わせた最適なメニューを準備。筋力強化や日々の運動習慣をつくることで、利用者が自分らしく元気な生活を送ることができる環境を提供している。
デイサービスは、ゆとりある空間を生かした大規模型施設(80人規模240㎡以上)を中心に展開。若々しく明るいデザインやインテリアを採用することで、従来の高齢者施設のイメージを払拭している。トレーニングルームをはじめ、カラオケやシアター、マッサージルームなど各個人に合った活動を楽しめるのが特徴だ。認知症対応デイサービスも設置し、既存施設を要支援・要介護・認知症フロアに分け、それぞれに合ったサービスを提供するなど、工夫を凝らしている。訪問看護、居宅介護支援などの在宅サービスにおいてもスタッフのきめ細やかなフォローがあり、利用者からの信頼が厚い。
介護付有料老人ホームは、施設見学や体験など気軽に入居できるシステムと24時間365日の万全なサポート体制が強みだ。1階フロアでは、スタッフがデイサービスと同等のサービスやリハビリを行い、2階の居室では自宅に居るのと同様に、介護スタッフのサービスを提供している。「現在の入居率は約82%。内容の充実を図り、最終的に95%まで引き上げたい」とさらなる高みを目指す。
14年度は5カ所の新規拠点を開設
今期は長野県松本市、静岡県静岡市、島田市に介護付有料老人ホーム「ラ・ナシカ」と栃木県宇都宮市にデイサービスセンター「あおぞらの里」を開設。現在の事業所数は全国91拠点体制で、今後は来春以降に3施設の開設を予定している。中期経営計画に掲げる98施設(2017年3月期)達成に向け、拠点網の構築が着実に進む。座小田孝安代表取締役専務は「2015年4月の介護報酬改定に伴い、今後は大規模・通常規模型のサテライト型デイサービスの開設を計画している。地域連携の拠点として、効率的な運営をしていきたい」と語る。介護予防への対応など利用者のニーズにあったサービスを提供し、幅広い新規顧客の獲得を積極的に推進していく構えだ。
開所式に臨む「ラ・ナシカ しまだ」スタッフ |
人材の確保と定着推進図る
人材の確保と定着推進を図るため、同社では有資格者や経験の豊富な職員を適正に配置し、雇用条件の見直しや働きやすい環境の構築に努めている。また、サービス向上を目的とした入職時研修やサービス研修、幹部候補の育成を目的とした管理育成研修、スキルアップ研修など社内教育体制を整備し、人材育成に取り組んでいる。「介護職員処遇改善加算」などを活用し、キャリアパスに関する仕組みを導入・整備することで、人事考課制度をさらに充実させたい考えだ。「外国人労働者や障害者雇用など、多様な人材の活用も引き続き実施する。業界再編の柔軟な対応ができるよう、組織力をあげていく」と語る座小田専務。時代とともに変わりゆくニーズを捉え、新たなサービスを生み出す同社の挑戦はこれからも続く。
あいさつする座小田孝安代表取締役専務 |
企業DATA
所在地 〒802-0026 北九州市小倉北区大畠1-7-19
TEL 093-513-7855
FAX 093-513-7858
設立 1981年4月
資本金 4億3,228万円
事業内容 通所介護施設(DSC)運営、訪問看護、訪問ヘルパー、ケアプラン作成、グループホーム(GH)運営、介護付有料老人ホーム運営、小規模多機能型居宅介護施設運営
年商 109億5,200万円(2015年3月期連結見込み)
代表者 山崎嘉忠代表取締役社長 座小田孝安代表取締役専務
従業員 1,661人(連結)
出先 福岡35、千葉13、長野5、北海道4、山梨4、岡山4、山口4、東京3、愛媛3、埼玉2、栃木2、静岡2、愛知2、大阪2、秋田1、宮城1、茨城1、神奈川1、滋賀1、香川1(連結)
関連会社 損害保険ジャパン日本興亜㈱
URL http://www.cedar-web.com
(ふくおか経済EX2015年)