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㈱グリーンクロス
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総合安全産業の立脚に向けさらなる全国展開を加速
安全用品の販売・レンタル、各種サインメディアの制作販売を手掛け、西日本トップクラスのシェアを誇る㈱グリーンクロス。昨年2月に物流基地「関東ロジスティクス」が稼働し、全国に販売拠点網を拡大している。14年度からは3カ年の中期経営計画がスタート。盤石な体制基盤の確立にまい進する。
今期は初の売上高100億円突破へ
工事現場に欠かせない立て看板やカラーコーン。公共・民間事業の拡大により、建設用安全機材業界の需要は年々伸びてきている。その他の需要として福岡でも、福岡マラソンや2019年開催予定のラグビーワールドカップなど、ニーズの高まりが予想され、見通しも明るい。
同社は1969年1月に「交通標識製作所」として創業以来、環境に優しく安全に特化した「総合安全産業」の立脚に向けて、西日本を起点に全国ネットワーク網の構築を進めてきた。今期(2015年4月期)からスタートした3カ年中期経営計画では、主流となりつつある安全用品のレンタル部門を主軸に据え、売上構成比の30%まで伸長させていく方針。販売、サインとともに事業の底上げを図りたい考えだ。久保孝二社長は「初年度はヒト・モノ・カネをそろえる準備を進めてきた。マネージメントの強化や人員配置の見直しなどに力を入れ、組織活性化を促していく」と展望を語る。
昨年2月に物流基地「グリーンクロス関東ロジスティクス」(埼玉県久喜市)が稼働し、本格的な関東・東北エリアの拠点整備が進む。昨年8月の静岡営業所、10月の八王子出張所に続き、来期は関東地区を中心に2〜3拠点の開設を計画している。「新規開拓と並行して既存拠点の活性化に取り組む。土台をしっかりと固めた上で、地域性も出していきたい」と久保社長。最終年度の17年4月期に全国72拠点の実現に向けて、飛躍の礎を築く。2020年の東京オリンピックに向けた東京圏再開発や震災復興需要増などで、今期売上高は前期比5.1%増の102億6,900万円で過去最高を更新し、6期連続の増収となる見込み。初めて100億円の大台を突破し、次のステージへの一歩を踏み出す。
昨年5月に開催した「全社経営目標(戦略)体系推進決議大会」。 全国の拠点から約500人が集まり、年間貢献賞や今後の事業計画などを発表。 女性の活躍も期待される。 |
仕事を通じて人間力をつくる
安定した事業基盤を強みに成長を続ける同社を支えているのは、「人材」にほかならない。新入社員研修をはじめ内観研修、通信教育制度、外部機関と連携した人材育成プログラムなどさまざまな支援制度を設置しているが、久保社長は「日々の業務を通じて、強い営業力と人間力をつくることが基本」と強調する。全社で価値観を共有し、社員一人ひとりが仕事や学びに対する意欲を高めていけるような仕組みづくりに力を注ぐ。人事処遇の面では、従業員の自己評価に加え、業務遂行力と組織開発への貢献を多段階評価する「総合評価」を採用。透明かつ公正な制度で適正化を図っている。
全国約50拠点と組織が拡大する中で、社員同士の交流を深める取り組みにも余念がない。四半期ごとに社内報を発行し、各拠点の近況などを紹介。期首月の毎年5月には全社経営目標(戦略)体系推進決議大会を開催しており、全国からほぼすべての社員が集う場として親睦を深め、一体感を高めている。
「将来的な建設業界以外への市場領域拡大も視野に入れている。総合安全産業は社会インフラとしてやりがいのある仕事。社員が誇りを持てるような会社にしていきたい」と意気込む久保社長。自ら考え、行動する主体性を持った人材を育成し、盤石な体制基盤の確立にまい進する。
久保 孝二 社長 くぼ・こうじ/長崎市出身、1971年2月1日生まれの44歳、大阪教育大学中退。11年4月社長就任 |
企業DATA
所在地 〒810-0033 福岡市中央区小笹5-22-34
TEL 092-521-6561
FAX 092-521-6564
創業 1969年1月
設立 1971年7月
資本金 6億9,726万円
事業内容 安全機材・保安用品の販売及びレンタル、土木・建設資材の販売及びレンタル、防火・防災及び安全に関する設備機器、事務用品機器、測量機器のレンタル、グラフィックサインの企画、製作及び販売、広告代理業
年商 102億6,900万円(2015年4月期見込み)
従業員 470人
出先 43カ所
関連会社 東亜安全施設㈱
URL http://www.green-cross.co.jp/
採用情報
募集職種 営業 一般事務 サインクリエイター
応募資格 新卒~30歳くらいまで
採用予定 10~20人
問合せ先 TEL.092-521-6561
担当 総務課 竹岡
(ふくおか経済EX2015年)