㈱キシヤ

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地域密着の事業展開で発展続ける医療機器のプロ集団

地場老舗の総合医療商社㈱キシヤは、顧客中心の伝統的精神で密度の高い営業活動を展開し、確固たる信用を築いてきた。医療機関の重要なパートナーとして、さらに活躍の場を広げている。

既存拠点の移転、集約が進行

「社会が求める社会から必要とされる本物の企業を目指す。本物とは何かを常に探求しながら」。
九州屈指の総合医療機器商社㈱キシヤは、この経営理念のもと医療機関との信頼関係を築き、発展を続けてきた。昨年から大村、鹿児島営業所を新築移転、子会社の㈱ティーエッチエルを福岡西営業所、㈱オルソ・メディカルを熊本営業所にそれぞれ移転集約するなど、連携強化に向けたネットワーク網の再構築を進めている。価格競争や新規参入などによる厳しい業界下において、売上高700億円を目指す5カ年中期経営計画も着実に進行中で、2年目を迎えた今期（2016年5月期）は9期連続の増収となる600億円を見込む。楠田幸次郎社長は「地域密着の事業展開は今後も変わらない。M&Aの活用も視野に事業拡大を図っていく」と力を込める。

今年度のインターンシップでは、腹腔鏡手術トレーニングシステム「ラパロトレーナー」の操作体験を実施

1996年、同社が九州地区に先駆けて構築したSPD（病院内物流一括管理）システムは、県内すべての大学病院に導入実績を持ち、開始から20年が経過した現在も多くの医療機関で採用されている。昨年10月には大型案件が始動。現場から求められるハイレベルな内容に応えるべく、精度の高い効率的なサービスを提供する構えだ。また、㈱ティーエッチエルとの協業で展開するプライベートブランド（PB）商品も手術用ガウンや手袋、マスクなど取扱品目が増えており、事業の幅が広がっている。さらに平成27年度厚生労働省補正予算「介護ロボット等導入支援特別事業」対象機器のサイバーダイン社製「HAL®介護支援用（腰タイプ）」の九州地区販売店として拡販に注力。医療費や社会保障費の急増が懸念される『2025年問題』を見据え、医療機器にとどまらず在宅福祉、リハビリテーション分野など、さまざまな角度から地域医療に貢献していく。

装着型介護支援ロボット「HAL®介護支援用（腰タイプ）」

現場教育を基本とした人材育成で着実に成長

同社では2010年に人材開発課を設置。以後、現場教育を基本とした人材育成で着実に成長を遂げてきた。新入社員にはビジネスマナーや実務体験など約1カ月かけて研修を実施し、社会人としての基礎力を身に付けさせる。「日々の仕事を通じて指導を受けながら、問題解決能力を向上させ、社員一人ひとりが成長していくことが重要」とし、新入社員から管理職までの階層別研修にも取り組んでいる。「求めるのは自ら考え行動する自律型の人材。今後は営業系のスキルアップ研修を増やしたい」と楠田社長。定期外採用社員フォローアップ研修や医療知識の習得勉強会なども開いており、日々成長し続けられる環境が整っている。多様な人材の能力を活かす「ダイバーシティ」の考え方のもと、女性採用枠の拡大、知的障がい者の雇用にも引き続き力を入れていく考え。長期的視点での制度構築、社員育成に全力を注ぐ。大学をはじめ教育機関との連携強化が実を結び、ここ数年は15〜25人の新卒を安定的に採用。並行してインターンシップや医療業界3社合同セミナーなどを開催し、業界への理解を深める取り組みも進めている。
真心を知識で包んで仕事に臨む—。医療機器のプロ集団として常に発展を続ける同社は、さらなる高みに意欲を燃やす。

楠田 幸次郎 社長

企業DATA
所在地　〒812-0062 福岡市東区松島1-41-21
ＴＥＬ　092-622-8000
ＦＡＸ　092-623-1313
創業　1910年6月
設立　1968年6月
資本金　5,000万円
事業内容　医療機器・病院設備・福祉及び介護用品販売　他
年商　600億円（2015年5月期見込み）
従業員　515人
出先　（営業所）福岡市西区、北九州、久留米、飯塚、佐賀、長崎、大村、佐世保、熊本、大分、宮崎、都城、鹿児島　（在宅福祉店舗・物流センター）福岡市博多区
関連会社　㈱ティーエッチエル、㈱オルソ・メディカル、大同医科器械㈱
ＵＲＬ　http://www.kishiya.co.jp/

採用情報
募集職種　総合職（営業、物流管理）、一般職（事務）
応募資格　2017年大学卒業見込み（全学部全学科）
採用実績　2014年度20人、2015年度19人 、2016年度18人
採用予定　2017年度15～20人
問合せ先　TEL. 092-510-1000
担当　人材開発課　土井元昭・福田朱梨

（ふくおか経済EX2016年）