㈱ウチヤマホールディングス

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東証１部上場弾みに、全国展開から世界進出へ

（写真上）東京証券取引所での第1部上場セレモニーに臨むウチヤマホールディングス役員
（左下）関東地区での旗艦店として東京・浜松町にオープンしたカラオケ・飲食の複合店「かんてきや浜松町店」と「コロッケ倶楽部浜松町店」
（右下）昨年12月に開設した「さわやか室蘭館」

介護福祉、カラオケと飲食の3事業のシナジー効果で成長を続ける㈱ウチヤマホールディングス（内山文治社長）は昨年9月、悲願とも言える東京証券取引所第1部上場を果たした。東証1部企業に名を連ねたことを弾みに、運営する店舗や施設を首都圏、さらには世界で展開するなど躍進を続けている。

関東地区旗艦店や海外2号店を相次いで出店
㈱ボナー　

カラオケ&レストラン「コロッケ倶楽部」と、居酒屋など飲食店を運営する㈱ボナー（歌野繁美社長）は、関東地区への展開を加速。今年3月には、東京モノレールの乗換駅として多くのビジネスマンや観光客が利用するＪＲ浜松町駅近くに、首都圏の旗艦店に位置付ける新店をオープンした。店舗面積1257㎡の新築9階建てのテナントビルを1棟借りし、「コロッケ倶楽部」と、飲食事業では関東地区で初進出となる創作和食居酒屋「かんてきや」を出店。これで運営店舗が飲食29店舗、カラオケ99店舗となり、2015年上期中にも「コロッケ倶楽部」は100店舗に到達する見込みだ。
また昨年には、グループ初の海外展開としてタイ・バンコクに海外合弁会社「ボナー・タイランド」を設立し、11月に和食専門の「かんてきやスクンビット店」を出店した。マグロ解体ショ—などのイベントや九州の名物料理が評判を呼び、当初想定していた現地駐在の日本人のみならず、地元住民の来店も徐々に増加。この3月にはバンコク2店目を開店するなど、九州で培われた「お客様第一主義」のおもてなしの心が現地客を魅了している。

3月にタイ・バンコクにオープンした「かんてきやトンロー」店のスタッフ

事業展開のスピードアップ図り、介護事業で日本一企業に
㈱さわやか倶楽部　

入居一時金不要の低料金と満足度の高いホスピタリティ、入居者の生きがいを育む「理念実践型の施設運営」が特長の介護福祉事業の㈱さわやか倶楽部（内山文治社長）。昨年12月には、運営施設の評判を聞いた北海道室蘭市からの熱心な誘致活動に応え、介護付有料老人ホーム「さわやか室蘭館」を開設するなど、全国61ヵ所126事業所を運営している。さらに今期は、栃木県内4カ所、さいたま市、名古屋市、千葉県柏市、福岡市早良区に進出する予定だ。
4月の介護保険制度改正によって、業界への影響が予想されるが、同社では設備投資負担を軽減するためセールアンドリースバック取引を随時進めており、2月にも名古屋市などの3施設をファンドに売却。新規投資資金の調達枠を確保し、事業展開のスピードアップを図っている。内山社長は「今後はM&Aによる拡大も検討しており、事業規模、施設数はもちろん、安心して利用できる心のこもった本物のサービスを含め、全てで介護事業日本一を目指す」と宣言する。

九大、九歯大などと産学官連携を推進

昨年末から新たな試みとして産学官連携事業にも参画しているウチヤマホールディングス。10月には九州歯科大学、北九州産業学術推進機構と人材交流などの「連携協力協定」を締結。さらに11月からはさわやか倶楽部が、九州大学と連携し、介護施設のサービス向上や住みよい施設づくりの共同研究を行っている。
そのほかホームレスへの炊き出しや、アフリカの元子ども兵の社会復帰なども支援。内山社長は「東証1部に上場したからこそ、これまで以上に利益を地域、そして社会に還元する企業として、社会貢献活動に励んでいきたい」と決意した。

地域に還元したいと始めた講演活動は今年2月で22回目、これまでには櫻井よし子さんなど多数の著名人も講演を行った

企業DATA
所在地　〒802-0044 北九州市小倉北区熊本2-10-10
ＴＥＬ　093-551-0002
ＦＡＸ　093-531-7577
設立　1971年6月
資本金　22億2,293万円
事業内容　介護事業、カラオケ事業、飲食事業ほか
年商　217億5,800万円（2015年3月期見込み）
代表者　内山文治
従業員　4,133人
関連会社　㈱ボナー（飲食・カラオケ事業、不動産事業）／㈱さわやか倶楽部（介護事業）
ＵＲＬ　http://www.uchiyama-gr.jp

採用情報
募集職種　ボナー／飲食店、カラオケ店舗における接客サービス、調理師
さわやか倶楽部／介護職、看護職、サービス提供責任者、生活相談員、その他、各部門にて幹部候補を随時募集中
応募資格　18歳以上
問合せ先　TEL 093-551-0002
担当　川上、重住

（ふくおか経済EX2015年）