FEATURE
㈱アネムホールディングス
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大きく変わる日本の教育
個別化する公教育
日本の教育がICT化される中、いち早く個別指導の必要性を説き、先を見据えた教育コンテンツの開発で成長。近年は好調な学習支援事業に支えられ、アジア戦略や、健康テーマの新事業も着手。グローバル展開する人生支援企業としての地位を確立している。
タブレットの配布で学校教育そのものが個別化に
日本の教育が今、大きく変わっている。文部科学省は、「21世紀にふさわしい学校教育の実現」を目指し、初等教育・中等教育のICT化に関する総合的な推進方策である「教育の情報化ビジョン」を発表。総務省は「全国の小・中・高校で一人一台のタブレット端末の整備」を決定し、2016年から2020年までに全国のすべての学校に端末を配布するなど、まさに日本の教育の「個別化」が急速に進んでいるのだ。
業界に先駆け教育のICT化を推進
そんな時代の到来を予測するかのように、アネムホールディングスは集団塾全盛の30年以上前から個別指導の「明光義塾」を展開するとともに、常に先を見据えた独自教材の開発や事業ビジョンで市場をリード。デジタルコンテンツの企画・制作にもいち早く着手し、これまで培った豊富なノウハウや多様なソリューション力を生かして、教育のICT化を業界に先駆け実践してきた。
「学校教育が個別化すると、学力や教育の進度にばらつきが生じる。そこをいかにフォローしてあげられるかが重要だ。今、学習塾に求められるのはきめ細かなバックアップ体制であり、当社が最も得意とする分野。集団塾は特殊な受験を除き、もはや消滅する可能性がある」と説く肥川社長。その表情に浮かぶのは、個別指導塾のパイオニアとして成長してきた同社の長年の経験と実績に裏打ちされた確固たる自信に他ならない。
今年1月に塾オーナーら400人超を集め開催した明光義塾の研修会。先進的な教育システムの普及に向け、九州にとどまらず首都圏からも多数の塾関係者が参加している。その数は回を重ねる度に増える一方だ |
「教育マイレージ」制度が学習意欲の向上を後押し
教育のICT化でタブレットによる授業が今後主流になれば、懸念されるのがマンネリ化。その解決策として期待されているのが、同社が2010年から運用している日本初の「教育マイレージ」だ。これは学習、部活動、ボランティアなど、日頃の生徒の頑張った成果をポイント化し、貯まったポイントは専用サイトを通じて文具や書籍などに交換できる画期的な制度である。昨年からは塾での一日の成果(ポイント)を生徒自らが確認できるシステムも導入。生徒の学習意欲を引き出すツールとして、その注目度は高まる一方である。
さらに個人別のカリキュラムの作成や進捗管理を行うシステムとも連動させ、プランニングからサポート、管理までを一元化したパッケージを独自に構築。効果的な学習効果、効率的な塾運営を支援する革新的なツールとして、自社での活用に留まらず、すでに全国の明光グループや予備校での導入が進んでいる。
加速するアジア展開、今春から健康テーマの新事業も
このパッケージは、近く海外への輸出も本格化。すでに香港、上海に教室を持つ同社では、シンガポール、マレーシアなどへも順次進出し、これらを拠点に日本の個別指導のシステムをアジア諸国に広く普及させていく計画がある。
今春からは「体重計」や「タニタ食堂」で有名な㈱タニタとの提携で、「食」と「健康」を切り口とした新たな支援事業もスタートした同社。シルーバー支援を中心としたライフサポート事業と合わせ、子供からお年寄りまで、あらゆるライフシーンに応じたサポートスキームを着々と築いている。これまで培った信頼とヒューマンネットワークを生かし、携わるすべての人の幸福を創造・実現していくアネムグループ。「人生支援企業」としてのさらなる進化が続く。
肥川 正嗣 社長 |
企業DATA
所在地 〒810-0022 福岡市中央区薬院1-6-9
TEL 092-731-3238
FAX 092-738-1210
URL http://www. anem.co.jp
創業 1975年5月
設立 2006年12月
グループ資本金 2億5,500万円
事業内容 教育支援事業、医療支援事業、IT事業ほか
年商 41億円
従業員 224人
グループ会社 ㈱明光義塾九州、㈱明光ネットワーク九州、㈱受験Vアカデミー、㈱日本ソフィアライフ、㈱e-sia、㈱Vネットワールド、㈱アイリートほか
採用情報
詳細はhttp://www.anem.co.jp/saiyou/まで
(ふくおか経済EX2014年)