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ライジング福岡
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新リーグの1部参入に向け、チームづくりと社会貢献を強化
プロバスケットボールリーグ「bjリーグ」に参入して8年目を迎えるライジング福岡。2016-2017シーズンからのNBLとの統合プロリーグでは、3部制が計画されており、トップリーグ参入に向けて強いチームづくりと一層の社会貢献に取り組んでいく。
福岡、九州にバスケットボールの火を灯し続ける
全国の中でも、バスケットボール競技人口がトップクラスである福岡において、プロチームとして夢と感動を与え続けるライジング福岡。2014年から新体制となり、リーグ優勝、そしてスポーツによる地域活性化を目指している。現在、2020年の東京五輪に向けて、これまでbjとNBLという2つのリーグに別れていたプロバスケリーグの統合が進められており、2016-2017シーズンからはトップリーグ、チャレンジリーグ、地域リーグ(リーグ名は仮称)の3部制となる新たなプロリーグが発足する。
その選定基準のひとつには、5000人以上を収容できるアリーナで年間ホーム試合の8割以上を開催できる計画の有無があり、2018年完成予定の「福岡市総合体育館(仮称)」(福岡市東区)をホームアリーナとして使用できることになれば、トップリーグ参戦の可能性は大きくなる。九州にはプロバスケ球団が数チームあるが、存続危機にあるチームも少なくない。だからこそ「どんなに難しい選考基準であっても福岡、そして九州のバスケットボールの火を灯し続ける。そのためにも、ファンやスポンサー頼みだけでない球団経営による収益体制を確立し、トップリーグに耐えうる体力をつけていく」と力を込める。
福岡県との共同事業「人権・スポーツ教室」 |
スクール展開で2期連続の黒字化
経営体制を確立できている一部の球団を除くと、プロバスケットボール球団の経営は厳しい現状が続く。その中でも、ライジング福岡は前期に球団初となる黒字転換を果たし、今期も2年連続の黒字化を見込んでいる。その要因の一つがスクール事業だ。試合会場付近のエリアで積極的にスクールを展開することで、必然的にスクール生やその保護者の来場につながり、相乗効果が発揮される。スクール収入と観客動員数の増加はもちろん、露出機会の増加によるスポンサー獲得というサイクルが生まれている。
また、「球団として選手の将来に責任がある」という言葉通り、選手は引退後のセカンドキャリアとして、スクール指導者の道を選択できる。元プロ選手の指導によってさらなる競技の普及とともに、未来のプロ選手の育成という点でも競技活性化に対する大きな意義を持つだろう。
子ども達に思いやりや、家族の大切さ、夢を持つことを伝えている |
社会貢献型のプロスポーツチームの形を創造
「強いチームをつくる」というプロスポーツ球団としての使命に加え、ライジング福岡は「地域とともに歩むチーム」として社会貢献活動にも尽力する。これまでに累計2万人を超える子ども達にバスケットボール教室を開催。一昨年からは福岡県との共同事業として「人権・スポーツ教室」に取り組み、技術だけでなく、仲間や家族の大切さ、困難を乗り越えることなどについて、選手自らの体験をもとに語りかけている。また、障がい者アスリートの活動も支援するなど、その取り組みは幅広い。
今後は教育委員会と連携し、小学校の体育授業への選手やスタッフの派遣も検討中で「小学校の担任の先生方は全教科を教えなければならない。体育の専門ではないので、球団として学校教育のお手伝いができれば」と説明する。地域に根ざし、愛さる球団として、バスケットボールを通した夢と感動を与えるとともに、社会貢献型の新しいプロスポーツチームの形を創造していく。
三國 直行 社長 みくに・なおゆき/北海道夕張市出身。1976年6月21日生まれの38歳。札幌社会体育専門学校(現北海道体育大学校)卒。㈱シーム取締役、リーフラス㈱執行役員を経て、14年9月に福岡プロバスケットボールクラブ㈱社長就任。趣味はスポーツ全般、釣り、読書 |
企業DATA
福岡プロバスケットボールクラブ㈱
所在地 〒810-0801 福岡市博多区中洲5-1-22 松月堂ビル4F
TEL 092-409-4887
FAX 092-409-4889
設立 2007年5月
資本金 1億2,000万円
事業内容 プロバスケットボールチーム「ライジング福岡」の運営、バスケットボールスクール展開など
従業員 15人
URL http://rizing-fukuoka.com/
採用情報
※インターンシップ募集
業務 ホームゲームの運営サポートなど
担当 平岡
(ふくおか経済EX2015年)