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TheFace2024

モロフジホールディングス


諸藤 俊郎

モロフジホールディングス㈱ 社長

 

(写真上)「一次パッケージ」の開拓を期する上で、重要度が高まる群馬工場(群馬県伊勢崎市赤堀今井町)

(左下)4月から阿蘇郡南小国町で運営を開始した温泉宿

(右下)「油から水」のニーズを汲み取る「水性フレキソ印刷機」

 

「一次パッケージ」開拓へ、関東拠点の機能強化を

 

モロフジホールディングス㈱の中核会社で包装資材卸売の㈱モロフジは、新領域の開拓に向けた挑戦を始めた。環境貢献性を意識した商材を選択する機運が高まる中、従来型の油性印刷よりも環境負荷を抑えた「水性印刷」にシフトするニーズが高まっている。これを追い風に、食品などの商品を直接包装する「一次パッケージ」の販路開拓に満を持して乗り出す。

この新領域で武器となるのが、先駆けて㈱モロフジケミカル群馬工場に導入した「水性フレキソ印刷機」と「ノンソルベントラミネート機」。いずれも作業工程で有機溶剤を使わない特徴を持ち、「実際に『水性への切り替え』を志向する声があり、販路開拓の道筋がつき始めている」と諸藤社長は強調。さらなる大ロットに対応する設備投資や拠点の機能強化も視野に「事業の軸を関東にシフトしていく」と見据える。

一方、多様なグループ事業の中で特に成長の手応えを感じているのがM.style㈱が運営する宿事業。4月に阿蘇郡南小国町で運営を始めた温泉宿も集客は好調で「年1軒をめどに新施設の取得を進めていく」と目標を掲げる。さらにグループ事業に横串を刺す役割を担う「経営企画室」を新設。横断的なシナジーを発揮して「グループ規模」で成長を期する。

諸藤俊郎 社長

もろふじ・としろう/みやま市生まれ、太宰府市育ち。1977年4月21日生まれの47歳。東京都立大学経済学部卒。証券会社勤務を経て2004年に家業である㈱モロフジに入社。06年常務取締役を経て、16年8月に社長就任。趣味はキャンプ、テニスなどのアウトドア派

 

 

 

 

 

DATA

所在地/〒810-0012 福岡市中央区白金2-15-4 モロフジ白金ビル

TEL/092-753-6830

設立/2016年8月(㈱モロフジは1989年2月)

資本金/1,000万円

事業内容/グループ経営管理

従業員/約300人(グループ合計)

売上高/約55億円(24年3月期グループ合計)

拠点/福岡、熊本、長崎、佐賀、大阪、東京、群馬

グループ会社/㈱モロフジ、㈱モロフジケミカル、諸藤通商㈱、モロフジファーム㈱、㈱バンブーテクノ、M.style㈱

 

http://morofuji-h.co.jp/

 

(ふくおか経済2024年11月号FACE)