ニチリウ永瀬

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武谷 俊一

㈱ニチリウ永瀬 社長

たけや・しゅんいち／鞍手郡鞍手町出身、1949年1月2日生まれの61歳、76年4月日東花材（当時）入社、95年9月同社取締役。96年7月の㈱ニチリウ発足に伴い、㈱ニチリウ常務に就任。02年9月㈱ニチリウ専務、04年9月同社取締役副社長を経て、06年7月㈱ニチリウ永瀬代表取締役副社長、08年3月に社長就任。趣味は音楽鑑賞と読書

企業の存在価値を高め、次世代へ継承

園芸資材、農業用肥料、飼肥料原料などの専門商社である㈱ニチリウ永瀬。今年度は「全体として見れば事業計画通り進んでいる。考えていたよりもこれまでに土台ができていたことで、比較的どの事業部も大幅なブレがない。先代が築いた強固な基盤による安定感に改めて感謝している」と武谷社長は説明する。
特に１９９６年の㈱龍と日東花材㈱との合併以来、Ｍ＆Ａによってその形を進化させてきた同社。九州を拠点に、関西、関東、中四国と全国に広がり、業界トップクラスの企業として知られる。しかし、武谷社長は「規模はもちろん必要であり今後もその拡大を求めるが、何よりも存在価値を高めることが重要。どの時代でも顧客や世の中から必要とされる企業は生き残れる。そのためにどれだけ本質的な要望に応えられるか」と提言する。そのための取り組みとして、さらなるＭ＆Ａ構想も含め、各事業部門の仕組み構築や整備に余念がない。
そして「企業は生き物」と称し、独自の経営理論を説く武谷社長は、企業が社会という群れの中に存在することを考え方の原則としている。「生き物は群れなければ生きられない。群れの中で果たす役割が認められるか、先に価値を提供しなければ、群れに加えてもらえない。社会という群れの中で生きていくために当社は何ができるかというシンプルな考え方で企業を育て、受け継いでいきたい」と力を込める。その言葉通り、社会から必要とされ、長い歴史を経てきた同社。その想いはこれからも継承されていくに違いない。

DATA
所在地／〒801-0853 北九州市門司区東港町4-68
TEL／093-331-5656
創業／1921年8月
設立／1952年8月
資本金／4億7016万円
事業内容／園芸資材・農業用肥料・飼肥料原料ほかの卸売
従業員／180人
売上高／329億円（09年12月期）

http://www.nichiryunagase.com/

（ふくおか経済2010年11月号FACE）