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ニチリウ永瀬


金尾 佳文

㈱ニチリウ永瀬 社長

かなお・よしふみ/鹿児島市出身。1964年10月26日生まれの57歳。横浜国立大学工学部卒業後、87年4月伊藤萬㈱(現日鉄物産㈱)入社。2006年㈱ニチリウ(現ニチリウ永瀬)に鹿児島営業所長として入社。07年10月関連会社で用土肥料メーカーのエンゼル㈱(現㈱サンアンドホープ関西工場)に異動。16年3月サンアンドホープ取締役、17年5月代表取締役専務、同年7月代取専務兼ニチリウ永瀬営業本部長補佐、18年1月ニチリウ永瀬営業本部長、同年4月同専務取締役営業本部長、19年4月副社長を経て、20年4月社長就任。趣味は読書、釣り

創業100年、新時代に向けてイノベーションを加速

今年、創業100年を迎えた西日本有数の園芸、農業専門商社のニチリウ永瀬。「少子高齢化による生産人口減少や、環境問題など社会課題の解決に取り組みたい」と意気込む金尾社長の下、オープンイノベーションを活用した新規事業立ち上げプロジェクトが今年度から本格始動している。
6月には、体験型農園や農業スクールを運営する京都本社の㈱マイファームに資本参加。耕作放棄地の再生および収益化事業、新規就農者を支援する農業スクールへの従業員派遣などで協業を進める。また同月、認知症にやさしい街づくりを目指す福岡市の「福岡オレンジパートナーズ」に参画。認知症の人でも園芸作業が楽しめるユニバーサルデザインを施した専用キットを発売するなど、高齢者や認知症の人が安心して暮らせる多様性社会の実現に向けて尽力する構えだ。
そのほか、今秋の本格稼働へ、園芸店や生花店向け受発注システムの開発、実証が進行。さらに九州大学と連携で、スマート農法の共同研究や、新規就農者に栽培指導を行うモデル農場開設も計画するニチリウ永瀬。「従来と抜本的に違うビジネスモデルを打ち立ててイノベーションを起こし、農園芸に尖りきった会社を目指す」と宣言した。

DATA
所在地/〒812-0013 福岡市博多区博多駅東1-14-3
TEL/092-433-4456
創業/1921年8月
設立/1952年8月
資本金/4億7,016万円
事業内容/園芸資材・農業用肥料・飼肥料原料ほかの卸売
単体従業員/195人
グループ従業員/306人(その他契約社員・パート62人)
単体売上高/325億5,800万円(2020年12月期)
グループ売上高/358億円

https://www.nichiryunagase.co.jp

(ふくおか経済2021年11月号FACE)