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ゼオライト(株)
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創業者の情熱を受け継ぎ水創りの第二創業期へ
(写真上)河村勝美会長と嶋村謙志社長。新たな二人三脚で第二創業を歩む
(左下)故河村恭輔名誉会長が執筆した生涯最後の教本「創水プラントのポイント100」。
技術継承のバイブルとして社員教育に活用されている
水質改善や水コスト削減など、水に関するあらゆるソリューションを提供する全国屈指の創水プラントメーカー。2020年11月に他界した創業者の河村恭輔名誉会長が心血注いだ水創りへの想いを受け継いだ社員一人ひとりが知恵と工夫を凝らし、目指すビジョンを共有しながら次のステージを目指す。
新たな二人三脚始動、進む社員の意識改革
「水創りに誇りを持ち、常に挑戦し続けた名誉会長の功績がいかに大きかったかを改めて感じる。そんな創業者の意思を受け継ぎ、社長を中心に経営戦略や新商品開発などに積極的に取り組む社員の姿勢は頼もしい。そういう意味では個々の自立を促すチャンスを与えてくれた」。
創業者として発展の礎を築いた河村恭輔名誉会長が2020年11月3日に享年86歳で逝去。名誉会長を創業期から支え、二人三脚で歩んできた河村勝美会長は、現在の心境をこう語る。また入社時から名誉会長の薫陶を受け、技術のいろはを学んできた後継者の嶋村謙志社長も、お客様の問題解決に社員一人ひとりが自覚をもって働く姿に目を細めつつ、「名誉会長から学んだことを生かし、これからも日々の研鑽を怠ることなく、社会貢献のために全力を尽くしたい」と自身のこれからの舵取りに向けた強い決意がにじむ。まさに新たな「二人三脚」による次世代の技術集団創りが本格的に動き出した。
力を入れるユニットタイプの創水プラント |
蓄積された技術力生かし新製品が続々と
特に今期は先代が築き継承してきた水創りのノウハウ、そして次代を見据え取り組んできた技術革新が具現化。4月に某大型商業施設に第1号機が納入される排水再利用装置「ゼオスター」や、メンテの労力とコストの削減が見込める電気透析膜を使用した創水プラントの実用化はその一例で、追加投資を必要としない保守・メンテナンス事業の付加価値製品として、今後の需要増が期待されている。またプラント建設事業も、工期とコストが大幅に抑えられるユニット型の創水プラントの開発にも力を入れるなど、ニーズや状況に応じた商品群と施工体制で収益力のアップを図っていく
一方の家庭向け市場もコロナ禍による巣ごもり需要で、ROミネラルウォーターの宅配、水道直結型のRO浄水器のレンタル事業が好調だ。今年からは宅配のROボトルドウォーターを「WAKAMIZU BASIC」、水道直結型RO浄水器を「WAKAMIZU PRO」というブランド名に統一。それぞれが性能を強化し、POPのデザインやロゴもスタイリッシュなイメージにリニューアルするなど、新たなブランド戦略を打ち出した。「家飲み需要が高まる中、今後は浄水器のサーバーに炭酸水機能を加えることも検討している」と明かす嶋村社長。ラインナップの充実とともに今夏開設予定の専用ウェブサイトを通じて認知度を向上させ、オフィス・店舗を含む幅広い層の拡販を目指す。
巣ごもり需要で好調な水道直結型浄水器「WAKAMIZU PRO」(左)とROボトルドウォーター「WAKAMIZU BASIC」 |
全国展開に向け顧客と向き合う基盤づくりを
今後はM&Aを含む事業拡大も視野に入れるなど、名誉会長が目指した全都道府県に支店を置くことを将来的なビジョンに据える。その拡大路線の目的にあるのは、顧客としっかり向き合い、充実のフォロー体制で顧客の信頼を獲得していくことに他ならない。「お客様のメリットを最大化していくことが我々の使命」(嶋村社長)。経営理念である「良い水創り、人財創り」の実現に向けた人財育成に積極的に取り組む中、人間力と技術力を兼ね備えた社員一人ひとりが、この信念を共有し全員参加型の経営で成長路線を突き進む。
【DATA】
所在地/〒812-0893 福岡市博多区那珂5-1-11
TEL/092-441-0793
FAX/092-441-0796
創 業/1969年11月
設 立/1970年8月
資本金/9,000万円
事業内容/創水プラントの企画・設計・製造とメンテナンス、ROミネラルウォーターの宅配、家庭用、業務用浄水器製造販売
年 商/32億5,000万円(20年7月期)
従業員/106人
出 先/(支店)東京、大阪、名古屋
(営業所)東関東、岡山、熊本、大分、長崎、北九州、宮崎、鹿児島
関連会社/㈱アクアゼオライト
URL/https://www.zeolite.co.jp
採用情報
募集職種/営業系、技術系、メンテナンス系
応募資格/2022年大学・大学院卒業予定
詳しい採用情報はHP上の採用サイトをご覧ください
(ふくおか経済EX2021年)