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ゼオライト㈱
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技術の継承と革新で家業から企業への基盤づくり着々と
(写真)卓越した技術力が結集した創水プラント
井水浄水用システムや排水再利用設備の製造・保守事業を手掛ける水処理プラントの九州トップメーカー。今年で45周年を迎える同社では、技術の継承と革新、そして社員教育に力を入れ、来るべきトップ交代を見据えた基盤づくりを進めている。
売上高30億円突破が射程圏内へ
工場、ホテル、大学などの教育機関を中心に大型プラントの受注が好調だ。合わせてメンテナンス部門も、水量や水質の状況を確認できる最新鋭の遠隔監視システムの導入や、万一の場合でも専門スタッフによる迅速な現場対応力、24時間365日、安心・安全を届ける万全な保守管理体制などが支持され、他社からの切り替え需要が年々増加。今や製造部門の単なる付帯事業としての位置付けではなく、同部門に並ぶ収益の柱として成長。今期の売上高は、期首予想の28億円を上回る30億円突破も射程圏内となっている。
技術の継承と革新で環境保全分野での市場も拡大
その好調な展開を支えているのが、工学博士である河村恭輔会長が築き上げ、そして継承し続けてきた高い技術力だ。同社のコア技術である逆浸透(RO)膜を駆使した水処理プラントは全国に1000カ所以上に納入。特に近年は自家用水道設備の分野において、水コストの削減だけでなく、災害時の給水ライフライン確保を目的とする需要が大幅に伸びており、地下水ビジネスの新たな切り口として期待を寄せている。
またMBR(膜分離活性汚泥法)と呼ばれる新技術を採用した排水処理システムや、海外で豊富な実績があるX-Flow社製の膜エレメントを用いた独自のろ過システムの開発など、新たな技術にも挑戦。特にMBRは、環境基準の厳格化に伴う下水や工場排水の浄化ニーズが高まる中、設備のコンパクト化が可能な同技術の特徴を生かし、これまで大型プラントの設置が難しかった中小規模の食品会社にも提案が可能となるなど、環境保全分野でのさらなる市場開拓の足掛かりにする。
2013年12月にリニューアルした研修スペースでは、理念の共有やマネジメント力の育成を目的とした社長塾のほか、技術力向上に向けた勉強会が定期的に開かれている |
高まる社員の自覚、そして組織としての一体感
営業強化や顧客からの紹介や引き合い数の増加で、年々事業エリアが広域化している同社。2013年8月には東京営業所の支店格上げと、事務所の拡張移転、さらに嶋村謙志専務を支店長とする新体制のもと、需要が増大する首都圏での事業基盤を強化した。その一方で、責任感が強く、それまで現場レベルを統率してきた嶋村専務の抜けた穴をいかに埋めていくかが懸念されたが、その分社員一人ひとりが自覚を持ち、高いモチベーションで仕事に取り組む姿勢が芽生え、組織としての一体感はむしろ以前より高まった印象だ。
トップ交代へ向け着々と進む基盤づくり
「おかげさまで事業拡大とともに従業員もここ数年で急速に増えた。しかし社内での情報共有や社員間の意思疎通が十分でない部分も多く、組織の巨大化に対し中身がまだ追いついていないのが現状。業務マニュアルを含めもう一度しっかりと内部体制を整え、社員教育を含め組織力を強化に取り組みたい」と河村勝美社長は気を引き締める。
今はまさに「家業から企業」への過渡期にある。その中で同社が特に力を入れているのが人財育成だ。今後も技術や理念の継承はもちろん、幹部クラスのマネジメント力を養う社員教育をより一層充実させ、来るべきトップ交代に向けた基盤づくりを着々と進めていく。
80歳の傘寿を迎えた河村恭輔会長。技術革新への情熱を失うことなく、今もなお現場に立ち後進の育成に力を入れている |
企業DATA
所在地 〒812-0893 福岡市博多区那珂5-1-11
TEL 092-441-0793
FAX 092-441-0796
URL http://www.zeolite.co.jp/
創業 1969年11月
設立 1970年8月
資本金 9,000万円
事業内容 水処理(逆浸透膜処理)プラントの企画・設計・製造とメンテナンス、ROミネラルウォーター「わかみず」の宅配
年商 27億2,000万円(2013年7月期)
従業員 110人
拠点 (支店)東京(営業所)大阪、岡山、熊本、大分、長崎、北九州(工場)プラント組立工場、わかみず工場
関連会社 ㈱アクアゼオライト
採用情報
募集職種 営業系、技術系、メンテナンス系
応募資格 平成27年3月 大学卒業予定(化学・電気・機械工学専攻で資格所有者は優遇)
詳しい採用情報はホームページをご覧ください
(ふくおか経済EX2014年)