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TheFace2011

ジャパンシーフーズ


井上 幸一

㈱ジャパンシーフーズ 社長

いのうえ・こういち/福岡市出身、1948年8月19日生まれの63歳。福岡大学法学部を卒業後、父親が経営する鮮魚小売業㈱天龍に入社。77年に同社百貨店内店舗店長を務め、女性の社会進出に伴う鮮魚加工食品の必要性を確信し87年に同社を創業。趣味は読書とゴルフ

安心安全を追求し“生サバ”で日本一に

今年9月で創業25周年を迎えた㈱ジャパンシーフーズ。昨年度は、サバ加工ラインの増設や浄化槽の設置、先端機器の導入など積極的な先行投資を実施した。 “収穫の年”と位置付け新たなスタートを切った今年度、井上社長は「供給体制は整った。将来の売上100億円達成に向け、生産能力、技術力、ネットワークをフルに生かし、市場を創造していく」と力を込める。
その要となるのが“生サバ”。アニサキスという寄生虫が付着しやすく、取り扱いには慎重な姿勢を見せるスーパーが多い。同社は、衛生管理へのあくなき追求と先端機器の導入により「アニサキスを完全に除去する技術を取得した。研究データに基づいて提案すれば受注は確実に増える」と自信を見せる。アジで培った全国の名だたるスーパーとの販売ネットワークを生かし、競合他社が取り扱いにくい“生サバ”で売り上げ拡大を狙う。
今年4月に発売した「贅沢茶漬セット」は“お中元やお歳暮にぴったり”と好評だ。保存期間が長い冷食茶漬けを出してほしいとの声も多いが井上社長は生食にこだわる。「本当に美味しいものには鮮度がある」と今後も生食のリーディングカンパニーとして、安全安心を追求する同社の挑戦は続く。

DATA
所在地/〒811-1302 福岡市南区井尻5-20-29
TEL/092-593-7662
創業/1987年9月
設立/1987年7月
資本金/5,000万円
事業内容/生食用アジ・サバ・シメサバ加工卸
売上高/25億円(2011年8月期)
従業員/160人
拠点/工場(福岡市東区箱崎ふ頭5-9-29) 食品研究室(同区社領1-11-9) 関東、名古屋、大阪営業所

http://www.jp-seafoods.jp

(ふくおか経済2011年11月号FACE)