FEATURE

TheFace2010

サンレー


佐久間 庸和

㈱サンレー 社長

さくま・つねかず/北九州市出身。1963年5月10日生まれの47歳。早稲田大学政経学部卒。趣味は読書、ガーデニング。東急エージェンシーを経て、89年に冠婚葬祭大手・㈱サンレー入社。01年社長就任。08年4月より北陸大学未来創造学部客員教授就任。11年より北九州市立大学ビジネススクール特任教授就任予定。一条真也のペンネームでベストセラー多数。今年は春に発表した『葬式は必要!』(双葉新書)などがヒット。今後の著作に、『隣人論』(三五館)、『世界一わかりやすい論語の授業』(PHP)などが予定されている

フューネラルサロン新設、
ビジネス超えたアフターサービス実践

「単に葬祭会館をつくればいいという時代ではない。ビジネスを超えたアフターサービスが必要だ」。
10月1日、主力会館「小倉紫雲閣」の隣に、遺族の悲しみを癒す国内でも珍しいグリーフワークケア専門のフューネラルサロン「ムーンギャラリー」をオープンした。
サロンでは、葬儀の事前相談をはじめ遺族へのカウンセリング、遺族同士の仲間づくり、生きがいづくり、祈りや供養のための専用アイテムの提案などを行う。
きっかけは20年前。ヨーロッパを訪れた際に現地に息づくグリーフワークの文化を知り、それ以来研究を重ねてきた。
何より大事なのは「愛する人を亡くした同じ立場の人々が集まり語り合うこと」という。いずれは敷地内に“先祖と触れ会える”スペースも設置し、施設一帯を精神文化の殿堂にしていきたい考えだ。
「今問われているのは他人・隣人への思いやりを形にする“礼能力”」。
08年からは、フランス発祥の近隣者同士の人付き合いの催し「隣人祭り」をいち早く取り入れた。今年7月からは地元NPO法人と連携し、ホームレスの葬儀支援にも乗り出している。さかのぼれば「小倉紫雲閣」は国内の葬祭会館の先駆け。今回のフューネラルサロンと合わせて、業界初のイノベーションが続く。

DATA
所在地/〒802-0022 北九州市小倉北区上富野3-2-8
TEL/093-551-3030
創業/1966年11月
設立/1974年2月
資本金/8億950万円
事業内容/冠婚葬祭業全般(「松柏園ホテル」、結婚式場「マリエールオークパイン」、葬祭会館「紫雲閣」、「サンレーグランドホテル」など)
グループ従業員/約1500人
売上高/約186億円
出先/(結婚式場)福岡3、北陸2、大分2、宮崎、沖縄 (葬祭場)北九州圏20、北陸9、大分5、宮崎4、沖縄7
関連会社/㈱ハートピア、㈱クリーンサンジュウ

http://www.sun-ray.co.jp

(ふくおか経済2010年11月号FACE)