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グローバル協同組合
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日本とアジアを人材面で結ぶ協同組合を本格展開へ
国内の労働人口が減少する中、17年前より外国人技能実習生を受け入れて、貴重な人材としてきた。その経験から、日本とアジアの架け橋となるべく、全国への展開を推し進めている。現地に帰国した実習生のフォローアップにも力を注ぐ同組合の取り組みが、現在注目を集めている。
「外国人技能実習制度」人材を地場企業に
少子高齢化が進む国内では、労働人口の減少が長年問題視されており、国や自治体、企業を巻き込んださまざまな取り組みが実施されている。その中の一つが外国人労働者を期間的に受け入れ、企業の貴重な働き手とする「外国人技能実習制度」だ。
同制度は、国内企業が発展途上国の若者を技能実習生として受け入れ、実務を通じて実践的な技術や技能・知識を学び、帰国後は母国の経済発展に役立ててもらうことを目的とした公的制度。
一般的に受入れ可能職種に該当する企業は、福岡県内にある、監理団体を通じて技能実習生を受け入れることができ、入国した実習生は、受入れ企業と雇用関係を結び、実践的な能力を高めるために3年間の技能実習に入る。毎年、実習生を受け入れれば、日本人の派遣社員などと比較して離職率が低く、安定した人員計画を立てやすくなる。
また、生活面でも3年目の実習生が1年目と2年目の実習生に指導するなど、下の年度生を指導する体制ができチームとして組織することも可能だ。
グローバル協同組合は同制度の下、建設業や製造業、農林水産業など72種131作業を対象とした県内の地場企業に、外国人労働者人材を紹介している。
ベトナムでの現地面接の様子 |
実習生が経験生かせる現地企業とのネットワーク構築
「外国人技能実習生の実習に対する一生懸命さ、熱心さが企業の社風を良くし、企業全体の意識向上につながったと言われる企業様もいらっしゃった」と、制度を使った実習生受け入れのメリットを語るのは、同組合の大濱理事長。
同組合は、大濱理事長が代表を務める地場企業が、実際に同実習生を受け入れ、現場でともに働くことで感じた問題点などを解消しようという思いのもと、設立に至った。
近年では、実習生のトラブルや、受け入れ側の企業の問題などが表面化し、制度へのさまざまな関心が高まっている。だが大濱理事長は「『日本で働きたい』という気持ちの強い若者やその思いを叶えたい現地の企業と意見を交わすことで、同制度が抱える問題点の多くは、若者たちが母国に戻った時に働く場所がないことや、働き先を見つけられないことに起因しているのでは、と考えた」と指摘する。
そのため、グローバル協同組合では、実習を終えた若者たちが日本で得た知識や技術を生かせるように、現地でのフォローアップにも重点を置き、スキーム構築に力を注いでいる。例を挙げると、同組合に加盟する地場企業での雇用を終えたインドネシアの実習生10数名は、現在では同社の現地関係会社に籍を置き、日本の大手ゼネコンが開発を進める高層ビルの建設現場で、現地作業員を束ねる“棟梁”の役割を果たしている。
「日本で一生懸命働いて、母国に帰れば、やりがいと高い報酬に見合う仕事が待っている。その仕組みをマネジメントできれば、実習生の質も自然と上がり、企業側の意識も変わる、好循環が生まれる」と語る大濱理事長。「日本と東南アジアを軸としたグローバルネットワークを確立し、アジアとの架け橋になりたい」と力強く語った。
一次書類選考を通過したベトナム実習生をTV通話「SKYPE」で面接する様子 |
企業DATA
所在地 〒813-0062 福岡市東区松島3-23-45
TEL 092-409-6866
FAX 092-621-9794
事業内容 外国人技能実習生受入機関
代表者 大濱鉄也
従業員 8人
組合員 ㈱大濱組、㈱インクリエイト、㈱ネオテックv㈲アールジャパン
URL www.globalkyodo.jp
(ふくおか経済EX2016年)