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TheFace2022

オーレック


大今村 健二

㈱オーレック 社長

いまむら・たけじ/久留米市出身。1952年7月5日生まれの70歳。明治大学工学部卒。76年父が創業した大橋農機㈱(現オーレック)入社。営業部に配属され関東から東北エリアを開拓。現場の声を反映した製品がヒット商品に。88年、社長就任と同時に社名変更した。趣味は自然散策。座右の銘は「百見は一感に如かず」

革新的な製品づくりで課題解決に挑む

「農業従事者の高齢化や減少が進むなか、軽労力と省力化を推し進める」と、農に携わる企業として使命感に燃える今村社長。今夏、同社初のラジコン草刈機を発売した。草刈りに必要なすべての動作を搭載した遠隔操作により、作業負担を大幅に軽減した。「自然と技術を組み合わせ、安定的な農業運営を支援する」と業界ニーズに応える。
これまでも卓越したアイデアとそれをカタチにする技術力で数々の業界初製品を世に送り込んできた同社。今後視線を向けるのは「農を通じた持続可能な社会づくり」だ。製品開発においては脱炭素化への動きを加速。エンジンと電動モーターのハイブリット型のラジコン草刈機も将来的には電動のみでの走行に。また、産学連携による共同開発で全地球衛生測位システムなどを活用し、指定範囲を自動で除草する草刈機を開発中で、2023年度中のサンプル機完成を目指している。
食、健康、環境を軸に農業機械メーカーの枠組みを超えた新たな価値を創造するビジョン「グリーン・イノベーション・カンパニー」を掲げ、運営するカフェでは、草ストローをペンギン巣材に再活用するといった循環型社会の実現へと取り組みを広げる。「農に関わる周辺部分まで広げ解決すべき課題に向き合う」と明るい未来を切り拓く。

DATA
所在地/〒834-0195 八女郡広川町日吉548-22
TEL/0943-32-5002
創業/1948年10月
設立/1957年7月
資本金/9,500万円
事業内容/農業機械の製造
従業員/404人(2022年10月)
売上高/171億円(22年6月期)
拠点/広川工場、城島工場、関東物流センター、札幌営業所、仙台営業所、関東営業所、長野営業所・グリーンラボ長野、弘前営業所・グリーンラボ弘前、名古屋営業所、岡山営業所、福岡営業所、鹿児島営業所、オーレックアメリカ、グリーンラボ福岡

https://www.orec-jp.com/

(ふくおか経済2022年11月号FACE)