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イフジ産業
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藤井 徳夫
イフジ産業㈱ 社長
ふじい・とくお／1941年2月13日生まれの69歳。中国、天津生まれ。九州大学法学部卒業直前に父親が急死、卒業後は家業の養鶏場を継承する。養鶏場から液卵加工業への転換を進め1972年10月に同社を設立、以降積極的なＭ＆Ａなどにより全国展開を推進する。2001年には、現大阪証券取引所ジャスダック市場に株式上場。趣味は読書
創業当初の“ベンチャー精神”で新たな挑戦
今年７月に仁田坂功常務が急逝。藤井社長は「苦楽を共にした右腕中の右腕だっただけに痛恨の極みだが、いつまでも嘆いてばかりでは彼に合わせる顔がない」と新たな決意を口にする。
前期決算では前期比約３倍の増益を果たし、今期に入っても順調に推移。鳥インフルエンザの逆風下で徹底的な見直しを図り、利益体質を確立した。昨年11月には日本化工食品㈱を子会社化。グループ展開も軌道に乗り、経営基盤は厚みを増している。
戦略面では、昨年の製菓用凍結卵白に続き、卵白だけを使った茶碗蒸しベースを開発。低コレステロールの健康志向商品で、「病院食を意識した商品だったが、意外にもすし店などの得意先から好評を得ている」と自信を見せる。特殊製品用設備・貯蔵タンク増設により関東工場の設備増強もほぼ完了した。多品種生産にも対応できる増産体制を整え、高機能・高付加価値戦略を進める上でも威力を発揮しそうだ。
来春採用計画では、初の中国人留学生の採用を決めた。「すぐというわけではないが、可能性を含めて探りたい」と、将来的な海外進出を視野に入れた展開を示唆する。創業当初からの“ベンチャー精神”を失うことなく、また新たな挑戦が始まった。
DATA
所在地／〒811-2312 福岡県糟屋郡粕屋町大字戸原200-1
TEL／092-938-4561
設立／1972(昭和47)年10月
資本金／4億5,585万円
事業内容／液卵及び卵加工食品の製造・販売
従業員／90人
売上高／94億9,496万円(10年3月期連結)
工場／本社、茨城県水戸市、愛知県安城市、京都府綴喜郡井手町
関連会社／日本化工食品㈱、㈱春日ビル
（ふくおか経済2011年10月号FACE）