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イフジ産業
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藤井 宗徳
イフジ産業㈱ 社長
ふじい・むねのり/1975年6月2日生まれの39歳。福岡市東区出身、福岡県立新宮高校―北九州市立大学商学部(現経済学部)卒。99年同社に入社、03年名古屋事業部次長、06年関西事業部部長代理。07年6月取締役に昇格し、08年3月常務。09年11月専務昇格と同時に子会社の日本化工食品㈱社長に就任。14年6月創業者の藤井徳夫前社長(現会長)からバトンを受け社長就任。趣味は旅行
ベンチャー精神受け継ぎ、世代交代で新時代を拓く
今年6月から経営の舵を取る藤井宗徳社長。「社内外の情報収集を十分に重ね、社内協議の上で決断したことを積極的にスピード感を持って進めていきたい」と抱負を語る。
前期売上高は販売数量とともに過去最高を記録。スイーツに加えコンビニ・スーパーの惣菜などの中食市場の需要増大で、液卵業界に追い風が吹く。このため最新割卵機の導入などで生産能力向上を図る一方で、“連続式”の殺菌機を導入し、関西工場には惣菜向けの専用ラインを増設する。「従来の少品種大量生産に中品種中量生産を採り入れ、顧客ニーズに応えてシェア拡大を図る」と迅速な対応を見せる。
損益面では鶏卵市場の急変で苦戦を強いられた。猛暑や「成鶏更新・空舎延長事業」の影響で供給量が減少。鶏卵相場が急騰し、割高な当用買いが利益を圧迫した。「鶏卵価格が下がる夏場に大量に仕入れる需給調整は収益確保に不可欠だが、それだけでは通用しなくなった」と農家との委託生産で原料の安定調達に乗り出した。1964年の創業から半世紀の節目を迎えた独立系トップの液卵メーカー。トップの若返りで時代の変化に迅速に対応できる体制を確立し、創業からの“ベンチャー精神”で新時代を切り拓く。
DATA
所在地/〒811-2312 福岡県糟屋郡粕屋町大字戸原200-1
TEL/092-938-4561
設立/1972(昭和47)年10月
資本金/4億5,585万円
事業内容/液卵及び卵加工食品の製造・販売
従業員/90人(14年3月末現在)
売上高/126億5,000万円(14年3月期連結)
工場/本社、茨城県水戸市、愛知県安城市、京都府井手町
関連会社/日本化工食品㈱、 ㈱春日ビル
(ふくおか経済2014年11月号FACE)