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TheFace2010

アキラ水産


安部 泰宏

㈱アキラ水産 社長

あべ・やすひろ/福岡市中央区出身。1939年3月29日生まれの71歳。福岡大学付属大濠高校卒。趣味はゴルフ。全国水産物卸組合連合会副会長。九州地区水産物卸組合連合会会長。福岡市鮮魚仲卸協同組合理事長。福岡魚食普及推進協議会会長。福岡商工会議所議員。地場経済界に広く交流を持ち、04年7月から福岡城西ロータリークラブ会長を務め、05年4月に藍綬褒章を受章した

顧客第一、“アキラ”のDNAに立ち返る

最近の若年層を中心とした魚離れを食い止めようと、安部社長が陣頭指揮をとる長浜鮮魚市場開放イベント「市民感謝デー」は、08年7月の第1回開催から2年以上が経った今でも人気が高い。入場者は毎月1万人以上、累計では既に30万人を超えた。リピーターも多く、今や市民の間でもお馴染みの催し物となった。
一方、本業では、仲卸として単に仕入れたものを販売するのではなく、顧客のニーズに応えることを常に考えている。
92年前。同社創業店舗の「明市場」では、押し寄せる客たちに“新鮮な魚を途切れずに安く行き届かせること”こそが、顧客ニーズへの対応だった。魚を入れた木箱が何百個と空箱になることから、いつしかそれは“箱儲け”という言葉で、薄利多売の伝統として今も続いている。
現在では、量販店など小売側のニーズにあわせて、魚をさばいておろした後に洗浄、パッキングまで施す「加工」や、オリジナル商品の開発などを手掛けることで付加価値をつける。
労をいとわずにあえて労をかける。共通するのは“顧客第一”の精神だ。
そのDNAを持つ安部社長が、今一度、受け継がれてきた原点に立ち返る。

DATA
所在地/〒810-0072 福岡市中央区長浜3-11-3-711
TEL/092-711-6601
創業/1918年(大正7年)
設立/1947年4月
資本金/2000万円
事業内容/(福岡市中央卸売市場)鮮魚仲卸全般
従業員/100人(グループ)
売上高/80億円(グループ)
関連会社/㈱コウトク水産、㈱一心、㈱安部水産

 

(ふくおか経済2010年11月号FACE)